外貨建て保険の販売手数料
商品の罠
よくある入口: 金融機関の窓口
保障と運用と為替が、一度に来る
どんな手口・どんな罠?
外貨で払って外貨で受け取る貯蓄型の保険で、為替の変動も受けます。費用は契約時の販売手数料だけでなく、契約中の保険契約関係費、解約時の解約控除、円と外貨の両替手数料と、何段にも分かれます。日本経済新聞は、販売手数料が初年度5%、2年目以降0.1%という配分の例を挙げ、この形が新しい契約への誘導につながると指摘しています。
なぜ引っかかるのか
「予定利率」の高さが、そのまま増える率のように聞こえるからです。正直FPヒッシー先生(YouTube)は、保障や運営の費用が運用に回らないため、手取りの利回りを計算して比べるよう説明しています。国民生活センターは、外貨建て生命保険の相談が2018年度に538件あり、70歳以上が約半数を占め、手数料や為替のリスクを理解せず契約した例があると発表しています。
見分け方のサイン
「元本保証」「預金より手堅い」といった説明、解約控除の表で、早い時期の返戻金が払込額を下回る、目標に達したあとの、似た保険への乗り換えの提案が目印です。かず(YouTube・元行員のFP)は、自身の経験から、「銀行に置くより良い」と考えて入り、解約時に元本割れを知って驚く例や、担当者が転勤で替わって相談相手がいなくなる例を挙げています。
こうなったらどうする
既に契約している場合は、いま解約した場合の返戻金と解約控除の残り期間を確認し、そこから満期や死亡保険金で戻る額までの利回りを計算してください(ヒッシー先生の説明)。検討中なら保障と運用のどちらが目的かを先に決め、運用が目的なら、保険でない運用商品と、費用を引いた手取りで比べます。迷ったら、国民生活センターが案内する消費者ホットライン188へ。
出典
- 公的機関 国民生活センター(2020) 外貨建て生命保険の相談が増加しています!(発表情報)
- 公的機関 生命保険文化センター 外貨建ての生命保険とは?(生命保険に関するQ&A)
- 資料 鬼塚眞子(保険ジャーナリスト。生命保険文化センターのエッセイ)(2023) 外貨建て保険、注意点はこれだ!!
- 公的機関 生命保険協会 市場リスクを有する保険商品への加入にあたって
- 資料 日本経済新聞(2024) 外貨建て保険、高利率で人気でも相次ぐ解約 何が問題?
- 資料 時事フィナンシャルソリューションズ(2023) 外貨建て保険、受取時に円高なら元本割れリスクも=金融庁レポートが課題指摘-日本資産運用基盤グループの長澤氏に聞く
- 動画 かず【資産運用・経済チャンネル】(YouTube) 【ドル建て一時払保険】高金利の今、契約するのはどうか?知っておきたいリスクと銀行販売が問題視されている理由
- 動画 正直FPヒッシー先生「出口戦略 × 投資」チャンネル(YouTube) 外貨建て保険!解約したほうがいい理由!
解説動画: 投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について:消費者庁/消費者庁 / CAA
窓口で起きていること: 金融機関の職員から「預けているだけでは資産は増えない」と言われ、満期前の定期預金500万円を外貨建ての生命保険に変更するよう勧められて契約。数か月後に80万円の損失が出ていた——という具体的な事例が紹介される。高齢者を中心にトラブルが増えている分野。
契約者が知らなかったこと: 問い合わせて初めて元本保証がないことを知った、というのがこの事例の核心。外貨建て生命保険は運用実績や為替相場の変動によって損益が発生する、元本保証のない商品であり、手数料等の負担もある。
どうするか: 契約内容とリスクについて、契約する前に契約書面等をしっかり確認する。しつこい勧誘に遭ってもすぐには契約せず、家族と相談するなど慎重に判断する、と具体的な手順で示されている。