レバレッジ型ETF
為替・レバレッジ
値動き: とても荒い / 換金: すぐ売れる / NISA: 対象外
2倍になるのは1日だけ
どういう商品?
指数の1日の値動きの2倍・3倍、あるいは逆方向(インバース)に動くように作られた商品です。金融庁は、この型は主として短期間の投資を想定していると注意喚起しています(2021年6月30日の資料)。「2倍」は1日単位の話で、翌日にはその日の基準で計算し直されます。期間の倍数ではないので、2日以上持つと指数の倍数からずれていきます。
もうけと損の出どころ
一方向に動く相場では大きな利益になります。しかし上下に往復する相場では、指数が元の水準に戻っても、この商品は元の値段に戻りません。指数が10%下げて11.1%戻れば元通りですが、2倍型は20%下げて22.2%戻っても元本を下回ります。これをレバレッジの減価と呼びます。2倍型・3倍型56本を調べた論文(AvellanedaとZhang、2010)は、ずれを、指数の値動きの振れ幅(実現分散)に結びつける式で表しました。
コスト(どこで抜かれるか)
両学長(リベラルアーツ大学)の動画は、レバレッジ型は通常型より信託報酬が高いものが多いと説明しています。その例では、日経平均の2倍型の信託報酬を年0.88%としています(字幕から読んだ数字。商品と時期で変わるので、今の値ではありません。)。同じ動画は、その複雑な運用手法ゆえにコストがかさむと話しています。長く持つほど、この年率の分が毎年積み重なります。
税と口座
国内上場のものは株式と同じ課税です。NISAのつみたて投資枠の対象外で、成長投資枠でも多くが除外されています。
向かない人・注意
長期保有を前提に作られていません。論文の要旨も、この設計は長く持ち続ける投資家には向かないかもしれないと結論しています。同じ2倍でも、値動きの順番や振れ幅で結果が変わります(経路依存)。「上がる相場に賭けて数年放置」という使い方は、設計思想と真っ向から反します。使うなら数日単位の道具として、期間を決めて、失っても困らない金額で。
出典
- 公的機関 金融庁(2021) レバレッジ型・インバース型 ETF 等の注意喚起(2021年6月30日)
- 論文・英語 Marco Avellaneda・Stanley Zhang(SIAM Journal on Financial Mathematics)(2010) Path-Dependence of Leveraged ETF Returns
- 動画 両学長 リベラルアーツ大学 第200回 【金融庁が注意喚起!】レバレッジ型ETFの「よくある勘違い5選」について解説【株式投資編】