コントロール幻想
自分を高く見る
効く場面: 持っている間
自分の関与が、結果を変えると感じる
どういうクセ?
偶然に左右される事柄でも、自分が関わることで結果を良くできると感じる性質です。サイコロを自分で振ると当たる気がする、という感覚がその例です。Langer(1975年)は、選ぶ・慣れる・競うといった技能の場面の要素を運だけの課題に持ち込むと、成功の見込みが実際より高く見積もられることを、複数の実験で示しました。
相場で何が起きるか
チャートを長時間見る、ニュースを追い続ける、注文を細かく操作する。これらの努力が結果を改善するという証拠は乏しいのに、やっていると安心します。Fenton-O'Creevy ら(2003年)は、金融トレーダー107人に錯覚の強さを測る画面課題をさせ、強い人ほど上司の評価と報酬が低い関係を見ました。動画(UKspreadbetting)の話し手は、練習用の口座で勝ちは腕前、負けは「試しただけ」と数える人がいると述べています。
仕組みで防ぐ
自分がコントロールできるものと、できないものを紙に分ける。コントロールできるのは、コスト・積立額・資産配分・売買の頻度・税制の使い方です。できないのは値動きそのもの。頻度の影響は、米国の証券口座の調査(Barber と Odean、2000年)に出ています。最も売買した層の年率リターンは市場を下回り、著者は自信過剰で説明しています。
出典
- 論文・英語 Ellen J. Langer(Journal of Personality and Social Psychology)(1975) The illusion of control
- 論文・英語 Mark Fenton-O'Creevy, Nigel Nicholson, Emma Soane, Paul Willman(Journal of Occupational and Organizational Psychology)(2003) Trading on illusions: Unrealistic perceptions of control and trading performance
- 論文・英語 Brad M. Barber, Terrance Odean(The Journal of Finance)(2000) Trading Is Hazardous to Your Wealth: The Common Stock Investment Performance of Individual Investors
- 動画・英語 UKspreadbetting Trading on Illusions: Unrealistic Perceptions of Control