確証バイアス

自分を高く見る

効く場面: 持っている間

自分の考えを支持する情報だけが目に入る

どういうクセ?

いったん意見を持つと、それを裏づける情報ばかりを集め、反する情報を軽視する性質です。Nickerson(1998年)のレビューは、手元の仮説や信念に都合のよい形で証拠を探し、解釈することを指すと説明しています。判断課題の直後の脳を測った実験(Rollwage ら、2020年)では、確信が高いとき、裏づける情報の処理は強まり、反する情報の処理は消えていました。

相場で何が起きるか

買った後は、その銘柄の良いニュースばかりが目につきます。韓国の大手の株式掲示板での実験(Park ら、2013年)では、502件の回答から、自分の見方を支える投稿を優先して重く見る傾向が見られました。この傾向は、その銘柄に詳しいと感じている人ほど強く、そうした人は過信もしており、売買が活発で、見込む収益も妥当な水準より高くなっていました。

仕組みで防ぐ

自分の判断が間違いだと分かる条件を、買う前に書いておく。「営業利益が2期連続で減ったら見直す」のように、具体的な数字で。トレーダーの指導をしている Darren Miller(MoneyShow の動画)は、取引の後に振り返り、取引仲間に自分の立場への反論を挙げてもらうことを勧めています。同じ考えの人が集まる掲示板は、反対の見方を遠ざけかねないとも話しています。

出典

  1. 論文・英語 Raymond S. Nickerson(Review of General Psychology)(1998) Confirmation Bias: A Ubiquitous Phenomenon in Many Guises
  2. 論文・英語 Max Rollwage, Alisa Loosen, Tobias U. Hauser, Rani Moran, Raymond J. Dolan, Stephen M. Fleming(Nature Communications)(2020) Confidence drives a neural confirmation bias
  3. 論文・英語 Jaehong Park, Prabhudev Konana, Bin Gu, Alok Kumar, Rajagopal Raghunathan(Information Systems Research)(2013) Information Valuation and Confirmation Bias in Virtual Communities: Evidence from Stock Message Boards
  4. 動画・英語 MoneyShow Stop Confirmation Bias Before It Starts

解説動画: 【バイアス解説】知らぬ間に意見が凝り固まる確証バイアスとは?/がらくた【心理解説】

身近な例から入る: 嫌いな先輩の悪いところしか目に入らず、良いところを探そうともしない——自分の考えを支持する情報しか見ないのが確証バイアス。会話劇の形で、まず日常の場面で示される。

自覚がないのが特徴: 脳が勝手に情報を選別していることに、本人はまったく自覚がない。意識して公平に見ようとしても働く、というのがこのバイアスの性質。

役に立っている面もある: 解説では悪影響だけでなくこのバイアスがどう役立っているのかまで扱われる。判断を早くするために備わった仕組みでもあるので、無くすのではなく、効いている場面を知っておくという向き合い方になる。