MSCIエマージング(新興国株)

世界・新興国

対象: 新興国 / 銘柄数: 約1,200銘柄

MSCIエマージング(新興国株)は、新興国24か国の大型・中型株を捉える指数で、成長期待と、新興国特有の制度リスクの両方を買うことになる指数です。各国の浮動株調整後の時価総額の約85%をカバーし、比重は少数の会社に偏り、台湾・韓国・中国の上位銘柄だけで約3割を占める点にも注意が必要です。

何を集めた指数?

MSCIによると、新興国24か国の大型・中型株を捉え、各国の浮動株調整後の時価総額の約85%をカバーする指数です。2026年8月末は1,178銘柄・時価総額12.33兆ドルで、MSCI ACWIに占める比重は約11%です(2025年12月の表記)。「新興国」という語は1980年代に世界銀行の職員が作ったと、CNBC Internationalは説明します。

算出のクセ・中身の偏り

比重は少数の会社に偏ります。MSCIの表では2026年8月末にTSMCが15.14%、サムスン電子が7.20%、SK Hynixが5.48%で、この3社で約27.8%です。上位10銘柄は台湾・韓国・中国の会社です。国の分類はMSCIが毎年6月に見直します。経済発展度は先進国の判定にだけ使い、規模・流動性と、海外の機関投資家から見た入りやすさも基準です。

これを買うと何を買っていることになるか

人口が増え、経済が追いつく過程に賭けるという考え方です。ただし経済の成長と株のリターンは結びつくとは限りません。Klement(2015)は先進国と新興国の22か国を調べ、1人当たり実質GDPの成長率と株式リターンに正の相関を見つけられず、企業の利益の伸びとも相関はなかったと報告します。両学長(リベラルアーツ大学)は、現地の株価が上がっても通貨安で利益が削られうる点を挙げます。

連動する商品と注意

連動する投資信託・ETFがあります。MSCI ACWI(全世界株式)に連動する全世界株式型を持っていれば、新興国株はすでに含まれているため、追加で持つときは重複を意識してください。値動きも大きく、MSCIの指数ページには、最大ドローダウン65.25%(2007年10月29日〜2008年10月27日)とあります。

出典

  1. 資料・英語 MSCI(指数の提供元) MSCI Emerging Markets Index
  2. 資料・英語 MSCI(指数の提供元) MSCI Emerging Markets Indexes
  3. 資料・英語 MSCI(指数の提供元) MSCI Market Classification
  4. 論文・英語 Joachim Klement(2015) What's Growth Got to Do With It? Equity Returns and Economic Growth
  5. 動画・英語 CNBC International What is an emerging market? | CNBC Explains
  6. 動画 両学長 リベラルアーツ大学 【意外に儲かりにくい】先進国と新興国の違い&新興国株投資の落とし穴【株式投資編】:(アニメ動画)第454回