三十六計図鑑 | オトモストラテジー

手薄なのを隠さず見せて、相手を疑わせる計。

空城計

絵: オトモシリーズ(画像生成で描いた絵)

計の順

第三十二計

読み

くうじょうけい

意味

手薄なときに、手薄なままを見せて相手を迷わせる計。解語は、虚しいものを虚しく見せれば、疑いの中にまた疑いが生まれる、と言う。計に付いた解説は、虚と実に決まった形は無いと述べる。「剛柔の際」は易の解の卦の言葉で、結びの二句は読みに幅がある。

名前のもとになった故事

計名は「空城の計」と読む。知られているのは『三国演義』第九十五回である。諸葛亮は西城で四つの門を開け放ち、楼の上で琴を弾く。司馬懿は伏兵を疑って退く。計に付いた解説は、諸葛亮の後の例として唐の張守珪を引く。張守珪は、築きかけの瓜州の城の上で酒宴を開いた。敵は備えがあると疑い、攻めずに退いた。

見分け方

カードゲームで、相手が弱い手を隠さずにさらしてくるときに思い出す。慎重な打ち手ほど、無防備な形を罠だと読みやすい。確かめるのは、見えている形ではない。相手に、次の一手を出す余力が残っているかである。

よくある誤解

力が無いのに強がって人を脅すたとえとして使われる(教育部『成語典』)。解語が言うのは、強く見せることではない。手薄なものを手薄なまま見せ、相手の疑いに任せることである。計に付いた解説も「虚にして虚を示す」と言う。

出典

  1. 資料・中国語 維基文庫 三十六計 敗戰計
  2. 資料・中国語 維基文庫 三國演義 第九十五回 馬謖拒諫失街亭 武侯彈琴退仲達
  3. 資料・中国語 維基文庫(陳壽) 三國志 卷三十五 蜀書 諸葛亮傳(裴松之注引『蜀記』郭沖の話)
  4. 資料・中国語 維基文庫(陳壽) 三國志 卷三十六 蜀書 趙雲傳(裴松之注引『雲別傳』)
  5. 資料・中国語 維基文庫 舊唐書 卷一百三 張守珪傳
  6. 資料・中国語 維基文庫 北齊書 卷三十九 祖珽傳
  7. 資料・中国語 維基文庫 周易 解
  8. 公的機関・中国語 中華民國教育部 成語典 空城計(修訂本參考資料)