三十六計図鑑 | オトモストラテジー

力を失って頼ってくる者を、借りて使う計。

借屍還魂

絵: オトモシリーズ(画像生成で描いた絵)

計の順

第十四計

読み

しゃくしかんこん

意味

力のある者は、借りて思いどおりに使うことができない。借りて使えるのは、自力では立てない者である。だから力の無い者を借りて使え、という計。結びは易の蒙卦の句で、こちらが求めるのではなく、相手のほうが求めてくる形を言う。

名前のもとになった故事

計名は「屍を借りて魂を還す」と読む。四字は元の芝居『呂洞賓度鉄拐李岳』に出る。役人の岳寿が死んで閻魔の裁きを受け、仙人の呂洞賓に救われる。ところが体は妻が火葬していた。岳寿の魂は、死んで三日目の肉屋の息子の体を借りて生き返る。計に付いた解説は芝居に触れず、滅んだ国の子孫を立てる例を挙げる。

見分け方

歴史ドラマや戦略ゲームで、滅んだ家の子孫や古い旗印を担ぐ勢力が出てきたときに思い出す。見る所は、担がれた者ではない。兵と金を出し、進む先を決めている者である。

よくある誤解

ことわざとしては、消えたはずの物事が別の名前や姿で戻ってくることを指す。解語が言うのは、戻ってくる側ではなく、借りる側の話である。力のある者は借りられず、自力で立てない者なら借りて使える、という相手の選び方を説く。

出典

  1. 資料・中国語 維基文庫 三十六計 攻戰計
  2. 資料・中国語 維基文庫(岳伯川) 呂洞賓度鐵拐李岳
  3. 資料・中国語 維基文庫 周易 蒙
  4. 公的機関・中国語 中華民國教育部(2020) 成語典 借屍還魂(修訂本參考資料)