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技を足しすぎる・睡眠を削る・すぐ判定する、の防ぎ方。

最初の1週間でつまずく形は、技を足しすぎる・睡眠を削る・すぐ判定するの3つに分かれます。先に防ぎ方を決めておきます。試す技の候補は、もともと多くありません。Dunlosky ほか5人が10の学習技法を評価した2013年のレビューでは、有用性が高いと評価されたのは練習テストと分散学習の2つでした。要約・下線引き・キーワード法・イメージの利用・再読の5つは、効果が一貫しないか使える条件が限られると整理されています。

そのため、1週間で動かす技は1つだけにします。思い出す練習と間をあける練習を同じ週に始め、線を引く・色を塗る作業も続けると、効いた技と効かない技が混ざります。TED-Ed の解説は、試験に落ちた原因は勉強の量が足りなかったのか覚えた範囲が違ったのかなど幾通りも考えられると説明しています。技を3つ足した週に手応えが無くても、外すべき1つは分かりません。

時間を作る場所として、眠る時間がいちばん削りやすく見えます。予備校の講師(とある男が授業をしてみた)は、落ちた原因を努力不足と考えて睡眠を削る発想に向かう人が多いと話し、削るのはスマホや動画の時間からにして6時間は確保するよう勧めています。Alhola と Polo-Kantola が2007年にまとめたレビューは、睡眠の制限が強いほど認知機能の低下が大きいと整理しています。慢性的に少しずつ削った状態からの回復は、一晩の完全な断眠からの回復より長くかかるように見えるとも述べています。睡眠時間を削らないことを週の初めに決め、起きる時間をそろえる側から崩しません。

外科の研修医(Med School Insiders)は、1晩の睡眠の崩れから戻るには2晩かかるとし、15〜30分の仮眠は覚醒を上げるが長い仮眠は目覚め直後の鈍りを招くと説明しています。眠気が残る日は昼寝を短く挟み、週末の寝だめで後からまとめて返そうとしません。

3つめは、その日の手応えで判定する失敗です。Roediger と Karpicke の2006年の実験では、散文の教材で、再読をくり返す条件と自由再生のテストを受ける条件を比べました。5分後の最終テストでは再読の側が高かったのに、2日後と1週間後ではテストを受けた側が上回りました。再読は覚えられたという自信を高めていました。くり返し読むだけの形は何度も読み返して覚えるの項目で正している側です。わかりやすさを効き目と取り違えるの項目が正しているのは、この食い違いです。

Alhola と Polo-Kantola のレビューは、36時間眠らずに過ごした参加者が、起きている時間が延びるほど自分の答えが正しいという自信を強め、誤っているときのほうが自信が強かったという報告も挙げています。睡眠を削った週の自己判定は、とくに当てになりません。判定は覚えたかを後で見きわめる形に合わせ、数日おいてから思い出せた数を数えます。TED-Ed は、間違えた所を見つめるより、できている行動を積み上げるほうが効きやすいと説明しています。崩れた日を数え直すより、続いた日の形を次の週に持ち越します。

出典

  1. 論文・英語 Dunlosky, Rawson, Marsh, Nathan, Willingham(Psychological Science in the Public Interest)(2013) Improving Students' Learning With Effective Learning Techniques: Promising Directions From Cognitive and Educational Psychology
  2. 論文・英語 Roediger, Karpicke(Psychological Science)(2006) Test-enhanced learning: taking memory tests improves long-term retention
  3. 論文・英語 Alhola, Polo-Kantola(Neuropsychiatric Disease and Treatment)(2007) Sleep deprivation: Impact on cognitive performance
  4. 動画 とある男が授業をしてみた 不合格の原因は睡眠時間を削ったせいだと言う人はなかなかいない
  5. 動画・英語 Med School Insiders Sleep Deprived and Always Tired? How to Overcome It
  6. 動画・英語 TED-Ed How to overcome your mistakes