浮かんだ別件を逃がす
注意を戻す
作業中に浮かんだ別件は、その場で書いて手放す
どんな技?
作業中に「あれもやらないと」と浮かんだ別件を、一行だけ書いて手元から出します。書く先は同じ紙かメモ画面にそろえて、その場では手をつけません。書いたら元の行に戻ります。中身は「歯医者」程度の短さでよく、あとで思い出せる目印になっていれば足ります。作業を止めずに別件を逃がす一時置き場、という使い方に限った技です。
なぜ効くのか
覚えておくことを外に預けると、頭は抱え続けずに済みます。前の内容を保存して手放せたときに次の内容の記憶が良くなった実験があり、作業記憶に空きができる向きだと読めます。ただし実験の材料は単語のリストや短い予定で、頭のモヤモヤが晴れて集中できるという日常の使い方は、そこから外へ広げた話です。預ける先が決まっていることが、この向きの前提になります。
やり方
置き場を1か所決めます。浮かんだら5秒で一行書き、そのまま元の作業に戻ります。作業の区切りで置き場を開いて、やるもの・やらないもの・日を決めるものに振り分けます。決めた日が来るまでは開かなくてかまいません。振り分けをためると置き場が信用できなくなるので、1日1回は空にします。置き場をそろえる話は用事の置き場をひとつにするに譲ります。
はまりどころ
預けた先を見返さないと、書いたこと自体が気になり続けます。確かめられているのは預けたものは思い出せるというところまでです。手放せると次が入るという報告もありますが、集中の測定ではありません。手書きとメモ画面のどちらが良いかも比べられていません。書くのに凝るとそれ自体が中断になるので、一行で止めます。
確かめられ方
Storm と Stone が2015年に報告した実験では、前の内容を保存して手放せた条件で次の内容の記憶が良くなりました。材料は単語のリストで、測ったのはあとの記憶です。予定を外の目印に預けると思い出せるという系統は Gilbert の2015年の研究などにあり、そちらは思い出させる仕掛けを外に置くに分けてあります。この一時置き場で集中が続くかは測られていません。