川の蛇行
海と川
平地の川が自分で曲がりを育てていく仕組み
どんな流れ?
まっすぐ掘った水路でも、年単位で眺めると川は自分から曲がりはじめます。曲がりの外側は深くえぐられ、内側には砂利が積もって浅い岸ができます。曲がりは形を保ったまま少しずつ下流へずれていき、やがて根もとがつながって、三日月形の池だけが流路から取り残されます。
なぜ起きるか
わずかな曲がりができると、水は勢いのぶん外側へ振られ、外岸の水面がわずかに高くなります。高い側は底へかかる重さも大きいので、底近くのゆっくりした水は内側へ押し返され、断面の中では表面が外へ底が内へ回るらせん状の流れができます。底の水は砂利を内岸へ運びます。こうして外は削れ内は積もり、曲がりは自分でさらに深まります。
どこで見られるか
空から見た平野の川、河川敷に残る三日月形の池、古い地図に残る流路の跡。増水のあとに外岸の土がえぐれ、内岸に新しい砂の州ができていれば、その一年ぶんの動きを目にしたことになります。大雨の直後がいちばん違いの分かる時期で、同じ橋から毎年撮ると変化が並べて見えます。
危険と注意
曲がりの外側は増水時に崩れます。足場に見える中州は、上流で降った雨だけで数十分後に水没することがあります。川遊びは砂利の積もる内側の岸で、上流の雨量を先に見る習慣を。護岸で流れを押さえても川は別の場所で曲がろうとします。避難の判断は気象庁の川の防災情報と自治体の発表に従ってください。
解説動画: 川のようす3 侵食作用でできる地形 (大地の変化3 基本編)/中学受験のrestart
削る働きは流れが速いほど強い: 流れる水が土地を削る働きが侵食作用。動画はまず、上流ほど強く下流では弱まると押さえる。削る力の証拠が甌穴で、流れてきた小石がくぼみの中でくるくる回り続け、その場所だけが深く掘られていく。宮崎県には迷路のようにつながった甌穴もある、と写真を見せる。
上流は下を、中下流は横を削る: 上流は流れが速いので川底を掘り下げる向きに力が働く。動画はこれをパワーショベルのイメージと言い、後立山連峰のように両岸が崖のように切り立ったV字谷ができると説明する。中流から下流では流れは緩やかになるが水量は多く、削る場所がカーブの外側、つまり横へ移る。
外を削り内に積もって曲がりが育つ: 川がほんの少し曲がっていると、ブルドーザーのように外側だけが削られる。同時に内側には石が積もるので、カーブは放っておくとどんどんきつくなっていく。この、削る側と積もる側が分かれることで曲がりが育っていく地形が蛇行で、北海道の石狩川の中流から下流に並んでいる。
三日月湖として切り離される: 蛇行がさらに強くなると、大雨のときに曲がりの付け根が削られ、川はそこを通って一気にまっすぐになる。取り残された曲がった部分は本流から切り離され、ぐにょんと曲がった形の湖として残る。これが三日月湖で、石狩川に見えた湖は全部これだという。