加熱したら菌が死ぬので意味がない

菌のはたらき

残るのは、菌が作ったもの

よく言われること

「味噌汁を煮立てたら乳酸菌が死ぬので、発酵食品を食べる意味がなくなる」。

実際はどうか

加熱で生きた菌は減りますが、発酵の過程で作られたアミノ酸・有機酸・ビタミン類・香り成分は、菌がいなくなっても食品に残ります。発酵食品の価値は「生きた菌を摂ること」だけではありません。ただし「加熱しても健康効果は同じ」という意味ではありません—— 生きた菌を前提にした研究と、そうでないものは別に扱う必要があります。

なぜ広まったか

「生きて腸まで届く」という宣伝文句が広く知られた結果、発酵食品の価値がすべて生菌の話に見えるようになりました。うま味や保存性という、発酵のもともとの目的が後ろに追いやられています。

どう言えば正しいか

「加熱すると生きた菌は減るが、発酵で生まれた味や成分は残る」と、二つを分けて言うのが正確です。