クモノスカビ(テンペ菌)
麹・カビ
白い菌糸で、大豆を板に固める
どんな菌?
Rhizopus 属のカビで、蜘蛛の巣のように白い菌糸を伸ばすところから名が付きました。インドネシアのテンペを作る菌で、日本でも一部の麹(中国由来の餅麹)に関わります。麹菌と違い、菌糸が長く伸びて材料同士を結び付けます。
何をするか
大豆のたんぱく質と脂肪を分解してうま味を出しながら、菌糸で大豆を1枚の板状に固めます。この「固める」働きが、切って焼ける食品になる理由です。納豆菌と違って粘りも強い匂いも出しません。
好む環境
30℃前後、酸素が必要です。テンペを作るときに袋へ穴を開けるのはこのため。水分が多すぎると菌糸が回らず、雑菌に負けます—— 茹でた大豆の表面をよく乾かすのが分かれ目です。
関わる食品
テンペ。熟すと胞子ができて黒い点が出ますが、これは異常ではありません。赤や緑の色、アンモニア臭が出た場合は別の菌なので廃棄してください。
解説動画: 初心者でも放ったらかしで出来るテンペの作り方(夏限定)/オトコ中村
夏なら常温で作れる: テンペはインドネシアの大豆の発酵食品で、テンペ菌という菌で大豆を発酵させると紹介します。本来は温度管理が要るものの、夏はそのまま常温に置けばちょうどよい温度で発酵するので、作るなら夏がすすめだと述べます。初心者にも分かるように、と前置きして、大豆を水に浸ける、茹でる、菌を植える、発酵させるの4段階を順に追っていきます。
大豆の下ごしらえ: 大豆はたっぷりの水に一晩浸けますが、夏は長く置くと腐るので、水1Lに酢を大さじ2ほど入れて雑菌の繁殖を抑えると言います。皮は剥かなくても問題なくテンペになるとのこと。2〜3分沸騰させて一度茹でこぼし、さらに30〜40分。指でなんとか潰せる硬さが理想で、柔らかくなりすぎても良くないそうです。
菌を植えて穴を開ける: 人肌まで冷ましてから、米粉に混ぜて伸ばしたテンペ菌を大豆にふりかけて混ぜ、ポリ袋に入れて平らに広げます。テンペは呼吸をするので、串で袋に数か所穴を開けておく。菌を伸ばす粉は仕上がりの味にも出るそうで、米粉なら米粉をまぶして焼いたような味になる。使ったのは賞味期限を4年過ぎた菌でしたが、問題なく発酵したと話します。
気温で変わる時間: 発酵にかかった時間を実績で挙げます。最高38.1℃・最低28℃の日は20時間で仕上がり、最高32℃・最低25℃のときは32時間かかった。最高36℃・最低28℃で24時間置いたときはテンペ菌の胞子で黒くなりました—— 毒ではなく食べられるものの、見た目が食欲をそそらなくなる、という扱いです。
発酵の止め方と香り: 白いふわふわに覆われるまで様子を見るのが目安で、できたら冷蔵庫に入れて発酵を止めます。そうしないと進みすぎるとのことで、適当な大きさに切ってラップで包めば冷凍もできる。そのまま食べると焼く前のパン生地に近い香りがあり、好き嫌いは分かれるものの、自分は臭い発酵食品の部類には入れないと述べています。