コンブチャ(紅茶キノコ)
酢
コンブチャ(紅茶キノコ)は、砂糖を入れた紅茶に酵母と酢酸菌の共生体(SCOBY)を入れて発酵させた飲みものです。
どんな発酵?
日本語の「昆布茶」とは無関係です。砂糖入りの紅茶に酵母と酢酸菌の共生体(SCOBY)を入れて発酵させた飲みもので、酵母が砂糖をアルコールに変え、酢酸菌がそれを酸に変えます(Wangら、2022)。SCOBYで仕込んだ実験では、大腸菌・サルモネラ・リステリアを入れても、酸が増えるにつれて14日かけて菌数が減りました(Cullinanら、2025)。
材料
紅茶(黒い紅茶が扱いやすい)、砂糖、SCOBY(膜)と種液。Joshua Weissman は、水2.7Lに砂糖228g(約84g/L)と紅茶8袋で仕込み、種液は前回の残りを2カップ、なければ酢を大さじ2で代わりにすると話します。LifebyMikeG は黒い紅茶を勧め、プラスチックの容器は避けるとしています。国内では市販のスターターキットで仕込む方法しか知られていないと、オトコ中村は話します。
仕込み方
紅茶を濃いめに淹れて砂糖を溶かし、室温近くまで冷ましてからSCOBYと種液を入れます。LifebyMikeG は90°F(約32℃)を超える熱で菌が死ぬと話します。口は布で覆って輪ゴムで留め、密閉せず、約19〜26℃(66〜78°F)の暗い所に7〜10日置きます。オトコ中村は20℃以上、30℃前後がいちばん活発だと話します。Joshua Weissman は12〜15日と話します。
見極めと失敗
表面に新しい膜が張り、酸味が出てくれば順調。膜の凹凸や糸状の垂れは正常です。青や赤の毛羽立ったカビが出たら、SCOBYごと捨ててください(LifebyMikeG)。Pinaら(2026)は、21日間追った実験のコンブチャでエタノールが1.2%未満だったと要旨で報告しています。度数を上げる仕込みはしないでください。瓶で2次発酵させるときは、1日1回ガスを抜いてください(破裂するため。Joshua Weissman)。
出典
- 論文・英語 Wang B, Rutherfurd-Markwick K, Zhang XX, Mutukumira AN(Foods)(2022) Kombucha: Production and Microbiological Research
- 論文・英語 Cullinan S ら(Food Protection Trends)(2025) Determining Critical Food Safety Factors for Safely Homebrewing Kombucha: A Study on Microbial Survivability
- 論文・英語 Pina IM ら(Foods)(2026) Microbial Consortia-Dependent Evolution of Physicochemical, Compositional and Functional Properties in Kombucha Fermentation
- 動画・英語 LifebyMikeG Beginners Guide To Fermentation: Kombucha Making
- 動画・英語 Joshua Weissman How To Make Kombucha At Home
- 動画 オトコ中村 キット不要!天然コンブチャ(紅茶キノコ)菌を育てる方法
解説動画: コンブチャ(スコービー)の作り方/Daisy Barber
株と種液を用意する: 店で買うと高いので自分で作り始めた、という導入です。用意するのはガラス瓶と紅茶と砂糖、それにスコビーと呼ばれる株。瓶は蓋が閉まらない、口の開いたもの。株が手元に無ければ市販のコンブチャを1本買えばよく、そのとき液体だけのものを選ぶ。周りに作っている人がいれば分けてもらうのがよいと言います。
甘い紅茶をつくる: 湯を沸かして紅茶を出したら、砂糖は欠かさず入れます。糖(砂糖の役割)は菌の餌で、栄養としてあげるものだという説明で、「絶対に入れてください」と念を押していました。量は好みでよいとしつつ、大さじ数杯を溶かしています。茶はティーバッグで十分だし、ジャスミンティーでも作れる。瓶は耐熱のものを使うとも断ります。
冷ましてから布をかける: 茶は室温まで冷ましてから入れます。30分から1時間ほど置く間に茶もよく出るので、ちょうどいいと言います。瓶はきれいに洗っておき、冷めたところへ株と種液を加えたら、布やふきんをかぶせる。コーヒーフィルターでもよく、酸素(好気と嫌気)を通しつつ、甘い茶に寄ってくる虫やほこりを防ぐためです。
膜と泡が出たら順調: 置き場所は直射日光の当たらない日陰。1週間ほどで表面に薄い膜ができ、泡が立ってくれば順調です。瓶を開けて酸っぱい、酢のようなにおいになっていたら飲めると判断していました。仕込んで1週間ほどのものと、何か月も経ったものを並べて見せ、膜は日が経つほど白くしっかりしたものに育つと言います。
膜はカビではない: 見た目は少し気味が悪いけれど、これはカビではないと言い切ります(→白い膜が張ったらカビだから捨てる)。白カビが生えたら見れば分かるという言い方です。できた液を種にしてまた甘い茶へ足していけば、増えすぎて困るくらい続く。そのままだと酢のような味なので、りんごジュースや炭酸水で割ると飲みやすいと結びます。