季節と室温
温度
同じレシピが、夏と冬で別物になる
なぜ効くか
レシピの「常温」は、書いた人の台所の温度です。日本の室温は冬10℃前後、夏30℃超と、20℃以上動きます。菌の活動は温度でほぼ倍々に変わるので、同じ日数を置いても、冬は何も起きず、夏は行きすぎるということが普通に起こります。
目安
糠床は20〜25℃で1日1回、28℃を超えたら冷蔵へ。味噌は15〜25℃で置き、真夏に高温になる場所は避ける。パン種は24〜26℃。「何日」ではなく「どうなったら」で判断するのが、季節をまたいでも通用するやり方です。
外れたときの症状
冬は「何も起きない」形の失敗—— 発酵が進まず、酸も出ないまま常温に置かれるので、かえって腐敗のリスクが上がります。夏は過発酵と、産膜酵母・カビの多発。どちらも「日数どおりにやった」ことが原因になります。
解説動画: これをやると失敗する!ぬかの漬けNG行動4選【ぬか漬け作り方】①/【みそチャンネル】マルカワみそ
四つの管理から入る: 動画は、ぬか床が急におかしくなるのではなく悪くなるには原因があると切り出します。寄せられる相談でいちばん多いのは薬品やシンナーのような匂いだといい、そこから混ぜること・温度・水分・塩分の四つを管理の柱として立て、なぜそれが要るのかを、一つずつ理由をたどりながら順に説明していきます。
混ぜるのは空気のため: 動画は、ぬか床を三つの層で説明します。上は空気を好む菌、真ん中は乳酸菌、いちばん下は酪酸菌の層です。数日混ぜずに置くと酸欠になってアルコールやシンナーのような匂いが出るといい、上の層を下へ、下の層を上へ天地返しするよう勧めます。表面だけかき回しても意味がない、と繰り返し念を押しています。
理想の温度帯は狭い: 動画は、ぬか床の理想の発酵温度を10℃から20℃とし、ストライクゾーンが狭いと表現します。真夏の常温では追いつかないため冷蔵庫か野菜室へ移すよう勧め、発酵し終えたぬか床なら入れっぱなしでもよいという立場です。自身が働いていた日本料理店でも、ぬか床は冷蔵室で保管していたと振り返ります。
常温は回数で埋める: 動画は、常温なら20℃を超えると1日1回では足りないと述べます。夏場は1日2回から3回、冬場は1回程度でよい。冷蔵庫に移せば2日に1回か3日に1回のかき混ぜでも持つと言われていると続けます。置き場所をどこにするかを決めると、そのぶんかき混ぜる頻度のほうが決まってくるという順番になっています。