歌の技術図鑑 | オトモクリエイティブ

声量の出し方は、喉に頼らず大きく聞こえる声をつくる方法。

難しさ

練習すればできる

効くところ

声量・音域

技術の中身

声量は喉の力ではなく息の量と共鳴で決まります。同じ強さで出しても、口の中や鼻の奥に響きが乗ると倍ほど大きく聞こえます。喉で押した声は近くではうるさいのに離れると抜けてきません。しかも疲れが早く、3曲ほどで音量が落ちてきます。長く歌うほど、響きで作った声との差は開いていきます。ソプラノの高音域のように声の高さが口の中の共鳴を上回る音域では、口を大きく開けて共鳴を声の高さに寄せると、同じ努力で大きな音になります。

やり方

立って両足を肩幅に開き、声の支えでおなかを保ったまま「ハイ」と短く出します。次に同じ声のまま口を縦に指2本ぶん開けると、それだけで聞こえ方が変わります。このときあごを前に突き出さないこと。前へ出すのは顔ではなく声です。鏡であごの角度が変わらないかを見ながら繰り返してください。

練習のしかた

5分、同じ高さで小さい、大きい、小さいを8拍ずつ。マイクを通さず、部屋の反対側の壁へ届けるつもりで出します。エコーを切って録ると素の声量が分かります。ここで作った幅は、そのまま強弱の付け方の材料になります。喉ではなく口の開きで大きくできているかを、毎回耳で確かめます。

エコー
エコー図: オトモシリーズ

やりがちなミス

大きければうまく聞こえるわけではなく、ずっと大音量だと単調になります。マイクは近づけるだけで音量が上がるので、声を張る前に距離を見直すほうが先です。喉が締まる感じが出たら、その日は7割の音量で最後まで歌い切るほうが、結果として良く聞こえます。共鳴の訓練は、声の負担を防ぐ点でも大切だとされています。

出典

  1. 論文・英語 Joe Wolfe ほか(2008) Vocal tract resonances in speech, singing, and playing musical instruments
  2. 論文・英語 Chengqiu Peng ほか(2026) A Methodological Framework for Vocal Resonance Training: Integrating Pharyngeal Voice Pedagogy and Modern Acoustics