防虫グッズ
ウェア・小物
防虫グッズは、刺されない工夫で快適さを決める道具。
どんな道具?
防虫グッズは、キャンプ場で刺す蚊・ブユ・アブ・マダニなどを寄せつけにくくする道具の総称です。肌や衣類に塗る忌避剤と、空間に置く線香や加熱式の器具の二つに大きく分かれます。忌避剤は、CDCがEPA登録の忌避剤として挙げる6つの有効成分(ディートやピカリジンなど)から選ぶのが目安です。マダニの多くは3〜11月に活動が活発で、忌避剤を使えば付着は減りますが、完全には防げません。刺されたあとに腫れや発熱が続く場合は、我慢せず医療機関に相談してください。
選び方
忌避剤はディートで5〜30%、ピカリジンで5〜15%の製品が売られ、濃度が高いほど効き目が長く続くとマダニ対策の資料で国立感染症研究所も説明しています。実験室で比べた論文(15人のボランティア)では、完全に防げた時間の平均が、23.8%のディート製品で301.5分、大豆油の製品で94.6分、IR3535の製品で22.9分でした。加熱式の器具は、燃料で薬剤を温めるため風に弱く、メーカーは屋外専用としています。英語のレビュー動画は、標高7,000フィートより上では効きにくいと話しています。
使い方のコツ
忌避剤は、露出している肌に製品の表示どおりに塗り、指示どおりに塗り直すのが基本です。衣類の下の肌には塗らず、日焼け止めと併用するなら日焼け止めを先に塗ってから忌避剤を重ねます。レモンユーカリ油とPMDを含む製品は3歳未満に使いません。英語のレビュー動画では、歩くときは虫よけ器具をバッグに付けておくとよいと話し、本人は付け忘れて歩いた間に腕を1か所刺されたと話しています。マダニに食い付かれたら、無理に引き抜かず皮膚科などで取ってもらってください。口器が皮膚に残って化膿することがあります。
手入れ・注意
使う前に対象年齢と一日の使用回数を必ず確かめるのが基本です。スプレー式を焚き火やバーナーの近くで使わないでください。引火する危険があります。使い残しは高温になる車内に置かず、涼しい場所で保管してください。
出典
- 公的機関・英語 米国疾病対策センター(CDC)(2024) Preventing Mosquito Bites
- 論文・英語 Fradin MS, Day JF(2002) Comparative efficacy of insect repellents against mosquito bites
- 公的機関 国立感染症研究所・国立健康危機管理研究機構(2025) マダニ対策、今できること
- 動画・英語 TheOutdoorGearReview It Depends on the Device - Thermacell Backpacker 2.0 Mosquito Repellent Review
- 動画・英語 Camp Life bushcraft Flextail Gear Tiny Repel | Does it Work?
解説動画: 夏キャンプの虫対策と防虫グッズの使い分け/CAMP HACK
概要: 夏はキャンプデビューが最も多い時期で、同時に蚊やブヨ、アブに悩まされる季節でもある。刺されれば痒みや痛みでせっかくのキャンプが台無しになるため、過ごし方の工夫と防虫グッズの両輪で備えるのがよいとしている。服装・明かり・片付け・テントという4つの対策と、線香やスプレー類、刺された後の処置までを一通り扱う回。
服装で刺されにくくする: 肌の露出を減らす長袖長ズボンが基本で、サンダルではなく靴と靴下を履くとよい。暑くて無理なら虫が活発になる朝と夕方だけ着るという割り切り方もある。ブヨは低い位置に多いので足だけ隠しても効果がある。虫は濃い色に寄る習性があるため白などの淡い色を選び、虫が嫌う素材の防虫ウェアという選択肢もある。汗の匂いにも寄ってくるので、こまめに拭いて着替えを数枚持つ。
明かりの置き方と食後の片付け: 大光量のランタンはサイトの端に置き、テーブルの上には小さなランタンを置くと手元に虫が集まりにくくなる。防虫効果のあるオイルを使うのも効果的。虫は香りの強いところに寄ってくるので、食事が終わったらすぐ片付ける。側面がメッシュ生地のテントなら通気性がよく夏も涼しく、その中で過ごせばかなり高い防虫効果が期待できる。
森林香とスプレーで空間を守る: パワー森林香は有効成分のメトフルトリンが通常の2倍配合され、蚊取り線香より強力だとして林業のプロにも使われている。風上に置き、風向きが変わるので左右に二つ置くとよい。殺虫剤ではなく防虫線香で、成分は人体への安全性が高く子どもがいる環境でも使える。一度着火すれば5〜6時間ほど燃え続ける。地面には防虫殺虫スプレーを、テントやタープの周りに円を描くように吹きかけておく。
自作ハッカ油スプレーと刺された後の処置: 虫よけは自作もできる。無水エタノール10mlにハッカ油を20〜40滴混ぜ、精製水90mlを加えてよく振る。ハッカ油の成分はポリスチレンの容器を溶かすので、ポリプロピレンやポリエチレン、ガラスの容器を使い冷暗所で保管する。刺されたらポイズンリムーバーで毒を吸い出す。2分以内に使い始めるのが理想で、患部に垂直に当てて60〜90秒吸い、3回ほど繰り返す。その後は洗って薬を塗り冷やすが、痛みや腫れが続くなら医療機関にかかる。