随身門

境内の建物と構え

左右の間に、随身の像が座る門です。武装して弓矢を持つ像を安置し、指定名称では随身門・随神門・隨神門と表記が分かれます。

どんな形か

門の左右の間へ、随身の像を安置した門です。中央の一間を通路とし、その両脇へ格子で囲った間を設けて、左右に一体ずつ、計二体の座像を置きます。像は冠をかぶり、弓矢を携えた武官の姿で、彩色の残る例もあります。屋根は入母屋造や切妻造で、二階建てに見える楼門形式のものもあります。宮城県塩竈市の鹽竈神社随身門、愛知県岡崎市の伊賀八幡宮随身門が国指定文化財等データベースに載ります。

見分けの決め手

通路を歩きながら、左右の格子の奥を見ます。座った像が左右へ一体ずつ、武官の装いで収まっていれば随身門です。像は前を向いて座り、立ち姿ではありません。左右の間に床が張られていれば割拝殿のほうです。表記は資料によって割れ、群馬県高崎市の榛名神社は随神門、山梨県富士吉田市の北口本宮冨士浅間神社は隨神門と記されます。三つの表記の書き分けはまだ定まっていませんので、字の違いだけで別の形式と読まないことです。

取り違えやすい相手

寺院の仁王門や三門と、像を置かない楼門が近い相手です。像の姿勢と装いを見ます。仁王門の像は立ち姿で上半身が裸、口を開くものと結ぶものが対になり、随身像は座って衣冠をまとい弓矢を持ちます。像を持たない楼門は左右の間が空くか板で塞がれ、格子の奥に何もありません。神仏習合の名残で寺院へ随身像が残る例、神社へ仁王像が残る例もあり、建物の帰属より、像そのものを見るほうが確かです。

どこに立つと見えるか

門の手前で立ち止まり、参道の中心から左右の間を斜めに見ます。真横からでは格子が重なって奥が潰れ、真正面では像が影に沈みます。通路へ半歩入り、外光が格子越しに像へ回り込む角度を探すと、冠と矢の形まで見えます。門を抜けると正面に拝殿が来るので、像を見るのは通路へ入る前です。通路を塞がない位置へ寄ります。宮城県塩竈市の鹽竈神社随身門は石段を上りきった正面から、群馬県高崎市の榛名神社随神門は参道の谷側から入ります。