鹿島鳥居
鳥居の形
島木のない鳥居のうち、貫が柱の外へ突き出す形です。笠木の端は斜めに切られ、柱にはわずかな転びが付きます。神明系と明神系の間に置かれます。
どんな形か
島木を持たない笠木の下で、貫が柱を貫いて外へ出る形です。柱から出た先は木鼻として短く残り、笠木の端は斜めに切り落とされます。貫は角材で通されるため、外へ出た部分だけが四角く見えます。柱にはわずかな転びが付く例が多く、垂直に立てる神明鳥居とはこの点でも分かれます。名の由来は茨城県鹿嶋市の鹿島神宮で、境内の各所に同じ形が立ちます。
見分けの決め手
柱の外側、貫の高さを横から見ます。柱の左右に木口が出ていれば鹿島系、出ていなければ神明系です。笠木の端も併せて見て、斜めに切られているか、垂直かを確かめます。木口は雨に当たる場所なので、古い鳥居では角が落ちて丸みを帯びます。鹿島神宮では2011年の地震で倒れた石の大鳥居に代わり、2014年に境内の杉を用いた鳥居が建てられました。
取り違えやすい相手
貫が柱の中で止まる神明鳥居と、島木の付く春日鳥居が近い相手です。貫の出、島木の有無の順に見ます。島木の有無は上部、貫の出は柱の高さと、見る場所が上下に分かれるので、続けて確かめます。分類の線引きは書き手によって揺れており、まだ定まっていません。笠木の切り口だけで神明系と分ける立場もあります。奈良県奈良市の春日大社の鳥居は島木を持つので、この形とは別に数えます。
どこに立つと見えるか
柱の真横に立ち、貫の高さで木口の出を見ます。正面からでは貫の先が柱の陰に入り、笠木の切り口も読めません。柱から一歩外へ出た位置で見上げると、木口の長さと笠木の端が同時に入ります。木口の断面が四角いか、角が落ちているかまで見えれば十分です。山梨県甲斐市の山縣神社鳥居のような神明鳥居と見比べると、貫が出るか出ないかの差がはっきりします。