野鳥を飼う

持ち帰る・飼う

野鳥を新たに飼うための許可は、もう出ません。環境省は2011年の基本指針の改正で、愛玩飼養のための捕獲は原則として許可しないと明記しました。

どういう行為か

捕らえた野鳥や拾った野鳥を、かごに入れて手元に置き続ける行為です。さえずりを聞くための愛玩飼養がここに入り、一羽だけ、庭の小屋で、という形でも扱いは変わりません。ペットショップで売られている外国産の飼い鳥とは別の話で、そちらは輸入と流通の制度の下にあります。分かれ目は、日本の野に暮らす鳥を許可なく手元に置いたかどうかの一点です。拾った雛を育てて放さない場合も、ここへ入ります。

法や指針での位置づけ

新規の許可が出ない形になっています。環境省の解説によれば、愛玩飼養が認められる種は1950年の7種から段階的に減り、2007年にメジロ1種となりました。さらに2011年の基本指針の改正で、愛玩飼養のための捕獲は原則として許可しないと明記されています。すでに登録された個体を更新して飼い続ける道は残る一方、これから新しく1羽を迎える許可は用意されていません。

なぜ問題になるか

許可を絞ったのは、密猟と違法な流通が止まらなかったからです。飼える種が一つでも残るかぎり、野で捕った個体を登録済みの1羽として持ち込む抜け道が残ります。メジロは群れで動く種で、捕る側から見れば一度に多くかかります。飼われていた個体を放しても、縄張りの位置も渡りの向きも持たないままで、野に戻したことにはなりません。捕獲は、その林や河川敷から一羽ずつ抜く行為です。

代わりにどうするか

飼わずに、通って見るほうへ置き換えます。声を覚えたいならメジロの長兵衛忠兵衛のような聞きなしが使え、文字にして持ち歩けるぶん、かごより長く残ります。すでに手元に鳥がいるなら、放す前に登録票の有無を確かめます。放つ行為も、その個体が病気を持っていれば野の側へ移す道になるため、自分で決めずに窓口へ預けるのが順序です。飼われた鳥は、野で暮らす術を持たないままです。

相談する窓口

都道府県の鳥獣行政担当が、飼養登録と許可の窓口です。譲り受けた鳥の登録票が見あたらない、家族が飼っていた鳥が残っているといった場合も、ここで扱いが決まります。登録票のない個体を持ち続ければ違法な状態になるため、早く相談するほど選べる道が残ります。密猟らしい場面を見かけたときは、その場で問い詰めず、警察と鳥獣行政担当の両方へ連絡します。現場は、過ぎてしまえば確かめようがありません。