里山の雑木林

山と林

冬の雑木林では、鳥は群れで通り過ぎます。葉の落ちた林を数種のカラ類がまとまって渡っていくので、待つ場所を決めるより、通る道筋を見つけるほうが早く会えます。

どんな場所か

コナラやクヌギを中心にした落葉広葉樹の林で、薪や炭、落ち葉の堆肥をとるために人が手を入れてきた林です。下草刈りや落ち葉かきが続いているかで林床の見え方が変わり、手の入らない林では常緑の低木とササが茂って見通しが利かなくなります。環境省のモニタリングサイト1000里地調査は、この林と草地や水辺をひとまとまりの環境として調べています。同じ木立でも神社と寺の境内とは、林の成り立ちと手入れの入り方が違います。

季節ごとに何がいるか

冬が中心です。葉の落ちた林を混群が渡り、シジュウカラ・ヤマガラ・エナガ・コゲラ・メジロが十数羽でまとまって動きます。1本の木を見張るより、群れの移っていく方向に体を向けるほうが続けて見られます。葉のそろう夏は姿がほとんど見えず、さえずりで数える季節へ裏返り、繁殖期のキビタキやセンダイムシクイは声だけで在と不在が分かります。春と秋は、その入れ替わりの途中です。

歩く時間帯

朝いちばんにこだわらなくてよい場所です。夏の繁殖期は日の出直後にさえずりが集まりますが、冬の混群は気温の上がる午前9時から昼前にも林を渡り、日の傾く前にもう一度動きます。枝先で葉や樹皮をつつく細かい音と、地鳴きの近づいてくる方向を手がかりにすると、通り道に先回りできます。日没の早い冬は、林の中が空より先に暗くなるので、引き返す時刻を決めてから入ります。

足元と服装

落ち葉の下は見えません。斜面に積もった落ち葉は靴底を滑らせ、下に落枝や穴が隠れていることがあるため、踏み跡のはっきりした道を歩くのが前提です。夏はやぶ蚊とハチが出るので、黒い服を避けて長袖にするほうが林の中で楽になります。下ばえの濃い所へ入るなら支度は林のふちとやぶと同じです。冬は立ち止まっている時間が長いぶん体が冷え、風を通さない上着と手袋が要ります。

立ち入りの線

平地林の多くは私有林です。地権者が管理する林で、作業道は林業と農業の道なので、歩いてよい遊歩道と、そうでない作業道を看板と地図で分けます。下草を刈った跡やしいたけのほだ木がある場所は手入れの最中で、きのこや山菜を採らない、切った木や積んだ枝に触れないところまでが線です。林で見つけた物を持ち帰らないのは落ちている羽根を持ち帰るでも扱います。柵とロープは入らないという表示として読み、越えられるかどうかで判断しません。