トビ

海と港

いつ日本にいるか: 一年中いる(留鳥)

尾の先がバチのようにへこむ形で決まります。翼の下面に白い斑が抜け、羽ばたかずに輪を描いて上がるので、遠くからでも分かります。

まずここを見る

尾の形から入ります。三味線のバチのように角ばり、真ん中がへこむ尾羽は、身近に見る猛禽ではこの鳥だけの形です。次に翼の下面で、手首の先にある白い斑がはっきり抜けます。全体は褐色で、翼は長く、先が指のように分かれます。羽ばたかずに輪を描いて上がる飛び方まで合わせれば、高い空でも決まります。とまると背は一様な褐色で、頭は淡く見えます。

大きさとかたち

全長60cm前後、翼を広げると150cmを超える大きさで、身近に見る鳥では大型に入ります。ハシブトガラスと並ぶと翼の長さがはっきり違い、上空では体に対して翼が長く幅も広いため、胴が小さく見えます。尾は長く、飛びながら開いたり閉じたりして舵を取るので、へこんだ形が分かりにくい瞬間があります。電柱や堤防にとまる姿は、肩の丸い、猫背の輪郭です。

いつ・どこで会えるか

一年中いる留鳥で、港、河口、海岸、大きな川沿いに多く、内陸でも上昇気流の立つ谷を回ります。人の多い浜では手に持った食べ物へ後ろから降りてくることがあり、食べる場所を屋根や木の下へ移し、袋から出したものは体の前で覆うのが距離の取り方です。落としたものは拾って持ち帰り、餌でおびき寄せる側に回らないようにします。上空を回り始めたら座る場所を変えます。

こえ

ピーヒョロロロと細く長く尾を引く声で鳴きます。上空を回りながら出すことが多いので、姿を探す前に声で気づきます。繁殖の季節には短いピー、ピーを続けて挟む鳴き方になり、複数羽が近くを回るときにも声が増えます。ウミネコの声と重なる港では、高さと長さの違いで分けて聞きます。風の強い日は声が流れて方向を取りにくくなります。海辺で聞こえる猛禽の声は、たいていこの鳥のものです。

そっくりな鳥との違い

迷うのはノスリで、詳しくはトビとノスリに書いています。ノスリの尾は先が丸い扇形でへこまず、翼の下面は白っぽく、手首の位置に黒い斑が目立ちます。トビの白い斑は手首より先にあるので、斑の位置を尾の形と合わせて見ます。体はノスリのほうが小さく、腹に褐色の帯が出ます。飛び方も違い、ノスリは尾をひねらずに翼を浅いV字で保ちます。とまっている個体は、尾の先が見えるまで決めずに待ちます。