バリア機能

肌質とバリア機能

角層が水分を保ち外からの刺激をふせぐ肌のしくみ

しくみ

皮膚のいちばん外側にある角層は、うすい角質細胞が何層にも重なり、その間をセラミドなどの細胞間脂質がすき間なく満たした構造をしています。角質細胞の中にはアミノ酸などからなる天然保湿因子(NMF)があり、水分を抱え込んでいます。この層構造が、体内の水分が必要以上に蒸発するのをふせぐと同時に、外部からの異物や刺激物の侵入をおさえる働きをしています。

スキンケアとの関わり

洗浄力の強い洗顔料での洗いすぎや、こすりすぎはこの構造を乱し、バリア機能を低下させる一因になるとされています。バリア機能が低下すると水分が逃げやすくなり、乾燥や刺激を感じやすくなるため、スキンケアではうるおいを補い、皮膚をすこやかに保つことが基本とされています。赤みやかゆみなどの症状が続く場合は、セルフケアだけで済ませず皮膚科を受診することもすすめられています。

解説動画: 敏感肌さん必見!バリア機能を高める方法を教えます!/はなふさ皮膚科17院 花房火月のチャンネル

バリア機能の状態を見る目安: 皮膚科の診療では、肌の表面から水分がどれくらい蒸発するか(経表皮水分蒸散量)を、バリア機能の状態を見る目安のひとつとして扱うことがあります。角層のすき間が乱れているほど水分は蒸発しやすくなるため、蒸発量が多い肌はバリア機能が低下していると考えられ、蒸発量が少ない肌は保たれていると考えられています。

入浴と洗浄の仕方: 熱いお湯に長く浸かると、角質細胞どうしをつなぐ物質がこわれやすくなるといわれており、湯温は41度以下、入浴時間は15〜20分程度を目安にする考え方が紹介されています。洗浄料は、つけてもつっぱらない弱酸性のものや添加物の少ないものを選び、ゴシゴシこすらずに洗うこと、入浴後はタオルで押さえるように水分を拭き取ることがすすめられています。

保湿はタイミングも大切: 角層の状態を整える基本は保湿とされ、なかでも入浴後30分以内に、水分を保つ成分を含んだ化粧水や乳液・クリームでしっかりと保湿することが大切だと紹介されています。

室内環境や生活習慣との関わり: 室内の湿度をおおむね40%以上に保つこと、こまめな水分補給、適度な運動で汗をかく習慣、十分な睡眠や食事、ストレスの管理といった生活習慣も、角層のターンオーバーやうるおいの保持に関わるとされています。