点描

技法

小さな色の点を並べて描く

どういう意味か

絵の具を混ぜず、小さな点や短い筆触を並べて置く描き方。離れて見ると隣り合う色が溶け合うことをねらったと解釈されることが多く、混ぜて濁らせずに明るさを保つ方法とされる。新印象派の中心にある方法で、当時は分割主義とも呼ばれた。

どこで出てくるか

グランド・ジャット島の日曜日の午後の前。207.5×308.1cmの画面が点で埋められ、近づけば橙と青の粒、離れれば芝生の緑に見える。サン=トロペの港のように、粒が大きくタイルを並べたように見える例もある。近代美術の展示室では、解説に点描と分割主義が併記されることもある。

使い方

「近づく」と「離れる」を意識して切り替えられるようになる。粒の色を確かめてから3歩下がると、補色どうしが隣り合う場所ほど明るく震えて見えることが多い。自分で描くなら混ぜる回数を減らし、隣に置く。写真の画素も理屈は同じ。

解説動画: 綿棒を束ねて点を打つ、点描の名画模写のやり方/文画絵画教室

何をどうやって描いているか: シニャックの《マルセイユ港の入口》を真似して描く手順を見せている。綿棒を10本ほど束ね、軽く水を付けてから溶いた絵の具を付け、一度にたくさんの点を打っていく。中心の黄色から始めて周りにオレンジ、続けてピンクを足していく順。点の色が付きにくいときは水を足して絵の具を緩くするとよいという。

色を混ぜずに並べる: いつもはパレットの中で混ぜる色を、この描き方では絵の上で直接混ぜていく感覚になると話している。水色とピンクが重なる所は少し紫っぽくなり、黄色と混ざる所は黄緑にも感じられるという。実際に描いてみて色がとても鮮やかに感じられ、目に眩しいほどだと感想を述べている。

点の並べ方: 画面の下半分の水面は点が比較的横向きに並ぶのに対し、空は点がカーブを描くように並べると綺麗だという。隙間があまり残らないようにどんどん打っていくのが基本で、量の少ない水色の部分は綿棒を5本ほどに減らして打つなど、束ねる本数で加減している。

細かい所の描き方: 両側の建物や船は綿棒を1本だけにして立てて打ち、少しずつ形をはっきりさせていく。それでも描きにくければ一番細い筆で形を取るのを助けにしてよいという。ただし船のマストのような線は、点で描いた周りに比べて硬く不自然に見えるので、線の上から点を重ねてぼかし、なじませると説明している。