溶存酸素計
測る道具
酸欠は、朝いちばんに起きます。夜のあいだ魚も菌も根も酸素を使うので、測るなら日の出前で、昼の値だけでは足りているかは分かりません。
何のためのものか
酸素は魚と菌と根が同じ水から取り合っています。FAOの指針(2014年)は魚に4〜5 mg/L、硝化に要る酸素の最適を4〜8 mg/Lとし、2.0 mg/Lを割ると硝化そのものが鈍ると書いています。ニジマスのように要求の高い魚なら下限は6.5 mg/Lの側です。泡立ちの見た目では分からず、溶存酸素(DO)を数字にできるのはこの計だけです。
選ぶときに見るところ
方式は二つです。蛍光式は膜も電解液も持たず、水の流れに依存しません——米国地質調査所は2020年の手引きでこちらを標準の現場法とし、蛍光体のキャップは1〜2年で交換する消耗品としています。隔膜式は測るあいだ酸素を使うため、水を当て続けないと低めに出ます。どちらも校正の手間は要ります。
使いかたと手入れ
隔膜式は膜と電解液が消耗品で、破れやしわ、気泡の残りが出たら替えます。蛍光式の蛍光体キャップは1〜2年で交換し、光学面に指の脂を残しません。どちらも使うたびに校正が要り、その手順は電極の校正と保管にまとめました。いつ測るかは採水のしかたの側です。持ち歩く計は、ぶつけない入れ物ごと置き場所を決めておきます。
無いとどうなるか
昼に測って足りていても、それは一日で最も高い時刻の値です。計が無いと夜明けにどこまで落ちたかが記録に残らず、明け方だけ酸素が足りないは魚のようすからしか読めません。水面で口をぱくぱくさせるまで待つと判定は退避の側です。送気が止まった夜のことも、記録が無ければ翌朝の推測で終わります。
解説動画: 【計測機器】溶存酸素って何?溶存酸素計の原理や注意点は?/エネ管.com
水に溶けた酸素: 動画は溶存酸素(DO)を、水に溶けこんでいる酸素そのものだと置きます。単位はmg/Lで、溶ける量は水の温度と気圧に影響される。水中の動植物はこれを取りこんで生きており、環境の分野では汚染度の指標として用いられている、と測る相手の側から入り口を作ります。連続して監視する現場の話が続きます。
産業では腐食の話: 例に出るのはボイラーです。中の水は高温高圧になり、閉鎖型で酸素の逃げ場が無いため濃度が上がっていくと述べます。そのまま使い続けると管や蒸気配管が酸化腐食して穴あきの原因になる。生きものではなく設備の側に、連続して測り続ける動機がある場面として説明されていきます。
隔膜電極のしくみ: 測定には隔膜電極を用いた手法がよく使われ、二つの電極に電圧をかけると溶存酸素量に応じた電流が流れる性質を利用します。一定の電圧をかけるポーラログラフ式と、鉛と銀のように異なる素材を組み合わせて電源なしでも電流が流れるガルバニ電池式の二つに分けて説明していきます。
流れが要る理由: 注意点の一つが流速です。隔膜のまわりの酸素は検出器に取りこまれて局所的に下がるとされ、止水では正確に測れないと述べます。だから多少の流れか撹拌が要る。膜に気泡や汚れが付いても正しく計測できないので、検出部は使う前に異物が付いていないか目で見て確かめるようにと付け加えます。
校正と温度補正: 検出器を交換したときや洗浄のあとは校正をかけることが推奨される、酸素が隔膜を通る度合いは温度に左右されるので温度補正が要る——と結びます。そのためのサーミスタが付いている場合が多く、これが故障すると正しく計測できない。仕組みを知ることが機器故障の予防になる、と述べます。手順は電極の校正と保管の側に。