白い根
根の見た目
新しく伸びた根は白く見えます。白さは若さの印であって、健康そのものを測った値ではありません。
何が起きているか
先端から伸びたばかりの区間は、細胞が若く、表面に色のもとになるものがまだ乗っていません。厚い皮も沈着もないので、内側の白さがそのまま透けて見えます。噴霧では根が空気の中にむき出しなので、掘り返さずに白い区間の長さを日ごとに見比べられます。根が新しく出るところから先が、いちばん白く見える範囲です。
何が効いているか
白く見える範囲の長さは、根が伸びる速さと、その区間が何日前にできたかで決まります。伸びが速いほど若い区間が長く残り、伸びが止まれば白い部分は先端の数センチだけになります。鉄のキレート剤のような色のついた成分は表面を染めますし、厚くなった水の膜に覆われた区間や光が当たった根でも、白さの読み方は変わります。
目で見て分かること
霧が当たった直後の濡れた状態で、先端から白い区間がどこまで続くかを見ます。先端が白く、根元へ向かうほど色が濃いのがふつうの並びです。水耕レタスでは酸素の低い区の根が「小さく暗い」と観察された例があります(Ries ら 2026)。根が茶色く変わるや根の先が乾いて縮むは、白さの話ではなく不調の側で見ます。
どこまで確かめられているか
根の内側の変化なら測られています。ポプラでは内皮のスベリン化が根長の20〜30%を過ぎたあたりから斑状に現れ、根元へ向かって増えると報告されました(Grünhofer ら 2023、Populus × canescens、染色とガスクロマトグラフ)。ただしこれは切って染めて見た内部の話で、外から見た白さを測ったものではありません。
解説動画: Healthy vs. sick roots - How to tell if your orchid has healthy roots/MissOrchidGirl
白いのは乾いた根: 動画はまずカトレアの根を見せ、健康な根は白いか薄い色で、水をやると少し緑を帯びると述べます。乾いていれば白、濡れていれば緑という見え方の違いです。植え込み材で多少染まるのは構わないけれど、とても濃い茶色まで染まるのは別だ、とそこに線を引いています。見せている株は、どの根も白か緑で、暗く濃い根が見当たりません。
先端の色を見る: 根の先が緑や黄色に見えるのは、いま伸びている印だと動画は繰り返します。だから根の先と根元のうち、まず先端に色が出ているかを見ます。オンシジウムのように水をやっても緑になりにくい種類もあるので、緑に変わらないことだけで枯れたと決めない、と述べています。ファレノプシスは乾くと銀色に見え、水をやると強く緑に変わるとも見せます。
白くない根もある: 白い根を出さない種類もある、と動画は断ります。パフィオペディルムはもともと茶色い根で、先端が黄色ければ健康。マキシラリアも赤みや茶色の根がふつうだと見せます。つまり色は種類ごとの基準でしか読めないので、白さをどの株にも当てはまる合格点にはできない、ということになります。
触った手ごたえ: 働いていない根の見分けは、色だけでなく張りと手ざわりで見ると述べます。黒に近い茶色でつぶれるものや、紙のように薄く乾いたものは植え替えのときに取り除く。根がぬるついて崩れるがここにあたります。逆に、水をやっても白いままの根でも張りが残っていれば問題ない、というのが動画の見かたです。
一本と全体の割合: 鉢の中に傷んだ根が一本か二本あるだけなら気にしなくてよく、大半がそうなら別の話だと動画は言います。中が見えない鉢では、表面に出ている根と、バルブがしぼんでいないかで中を推し量ります。白さは手がかりの一つで、鉢全体のうちどれだけがそうかで読むものだと分かります。