根の太さ
根の見た目
根の太さは、外から中心まで酸素が進む距離を決めます。太い根ほど中心が遠く、同じ環境でも内側は酸素が薄くなります。
何が起きているか
太さは見た目の印象ではなく、表面から中心までの距離です。酸素は表面から入って組織の中を進むので、太い根ほど中心までの道のりが長くなります。細胞の水を通る拡散は気体の中を進むのに比べてけた違いに遅いため、距離が延びた分だけ内側は薄くなります。続きは根の内側に届く酸素へ渡します。同じ株でも、根元と先端では太さが違います。
何が効いているか
太さそのものが環境で動きます。リンゴ台木の試験では、根の平均幅がpH 5.5区で0.052 cm、pH 6.5区で0.047 cm、pH 8区で0.045 cmでした(Al Farqani ら 2024、噴霧チャンバー、30日)。根の温度が高いほど呼吸が速く、同じ太さでも中心が先に薄くなります。霧が止まっているあいだの長さも効きます。
目で見て分かること
同じ株の中で、根元側の太い根と、先端側の細い根を分けて見ます。太い根が白いまま、細い根が枝分かれして増えているのが並んだ状態です。太い根の途中だけが色を変えるなら根の褐変の見どころへ、束が厚く重なっているなら根が絡んでマットになるとして束の内側を疑います。写真では太さの差が出にくいので、同じ距離から撮ります。
どこまで確かめられているか
根の組織を横切る酸素の抵抗が大きいこと、細胞の水を通る拡散が気体中の少なくとも1万分の1であることは、測りかたを論じた解説にまとめられています(Jiménez ら 2024、Plant Physiology)。噴霧栽培で太さいくつから内側が薄くなるかを測った資料は見当たりません。太いほうがよいとも細いほうがよいとも書けません。