配管の圧力損失と圧のそろえ方

数と配置

末端のノズルには、手前より低い圧力しか届きません。管の長さと径から損失を計算し、どこまでのばらつきを許すかを先に決めます。

何を決めるための考え方か

どこまで圧のばらつきを許すかを決めるための考え方です。管の摩擦による損失はダルシー・ワイスバッハの式Δp = f(L/D)(ρv²/2)で表され、流速の2乗で増えます。同じ流量なら管径の5乗に反比例して小さくなるので、圧を上げるより管を1段太くするほうが効きます。要る動力は加圧に要る電力へ渡します。

何を計算・計測するか

計算に要るのは、管の長さ、内径、流量、摩擦係数の4つで、継手や曲がりぶんの損失も足します。実機では圧力計を一番手前と一番奥の2か所に付け、同じタイミングで差を読みます。ノズルの流量は圧力の平方根で効くので、圧力に2割の差があれば流量の差はおよそ1割です。ここが許容の目安になります。

つまずくところ

平均の圧力が合っていても、端のノズルだけ粒が粗くなることがあります。手前で測った圧が、末端の圧とはかぎりません。霧が片側にしか届かないは、詰まりだけでなく圧の落ち方でも起きます。同時に開くノズルの本数が変われば損失も変わるので、間欠噴霧の組み方まで含めて見ます。高圧配管の据え付けや電気の工事は、この本では扱いません。

どこまで確かめられているか

式は流体工学の教科書どおりで、損失が管径の5乗に反比例するという関係も同じ出どころです。流量が圧力の平方根で効くことはオリフィスの式から来ます。圧力2割で流量1割という数字は、式に入れて自分で出した値です。配管で圧の分布を測って公開した値は見当たりません。指標はノズルの本数と間隔と同じ枠です。

解説動画: Flow and Pressure in Pipes Explained/Practical Engineering

管で圧が落ちる: 動画は、流体を運ぶ管ではどの管でも摩擦と乱れで圧力が落ちると始めます。電線の抵抗にたとえ、太く短いほど抵抗が小さいのは同じだが、理由は流速の側にあると述べます。同じ流量なら細い管ほど流れが速くなり、損失はほぼ流速で決まる。実演は蛇口から流量計・圧力計・試験区間・シャワーヘッドの順につなぎ、前後の差圧を読む計器を入れて比べていきます。

長さは比例で効く: まず管の長さを変えます。使うのはヘーゼン・ウィリアムズ式で、損失は流量・内径・長さ・粗さの四つから決まり、長さの指数は1です。同じ内径のまま20倍の長さに替えると、毎分0.3ガロンで水柱7.5インチぶんが落ち、短い管のおよそ20倍になりました。長さは素直に比例すると確かめて次へ進みます。

内径は指数で効く: 次に長さをそろえて内径を変えます。この式では内径の指数が4.9なので、径を3分の2にすれば損失は7倍ほどになるはず、と先に計算してから測ります。毎分0.3ガロンで3インチ(元のおよそ6倍)、毎分0.6ガロンで7.5インチ(およそ7倍)と近い値が出ました。ところが逆に5倍太い管へ替えても、期待したほど損失は下がりませんでした。

継手と曲がり: 太い管で計算が合わない理由が、継手や急な曲がり、断面の広がりと絞りで生じる副次的な損失です。曲がりを予期できない水は壁にぶつかってから向きを変えるので、流速の2乗と、形ごとに実験で決めたk係数の積で効きます。90度の曲がりを4つ入れた区間は同じ流量で損失が約2倍、毎分0.9ガロンでは6インチ近くまで増えました。

圧の線を引く: 最後に、両端の差ではなく管に沿って圧力を連続で描く動水勾配線を示します。流量や管径を変えると線の傾きが変わり、継手のところでは段差として落ちるのが見えます。長さを詰め、径を太くし、継手を減らすほど末端まで圧が残る、と結びます。ノズルの本数と間隔を決めるときに、末端の圧を見ておくための線です。