ノズルの本数と間隔
数と配置
本数は、隣とどれだけ重ねるかで決まります。重ならないと切れ目ができ、重ねすぎると水も電気も増えます。
何を決めるための考え方か
何本要るかを、勘ではなく重なりの量から決めるための考え方です。隣り合う噴霧が重なる幅(重ねしろ)を先に決めると間隔が決まり、槽の長さを間隔で割れば本数が出ます。重なりが足りないと株ごとに届く量が変わり、同じ棚で育ちが揃わないという形で表に出ます。1本の受け持ちは噴霧角と届く範囲で計算します。
何を計算・計測するか
そろい方を1つの数字にします。灌漑で使うクリスチャンセンの均等係数(CU)と散布均一度(DU)が借りられる指標で、どちらも各点で受けた量から計算します。元データは、根の位置に受け皿か感水紙を等間隔で並べ、決めた時間だけ噴いて量を測ること。点の数と位置を書き残さないと、あとで比べられません。
つまずくところ
CU と DU は同じ散布でも別の値になります。Xue ら 2023 は両者に直線の関係があること、傾きが0.46〜1.36に散らばること、傾きが1を下回るとCUのほうが高く出ることを示しました。どちらの指標かを書かずに均一度だけを並べると、良し悪しが入れ替わります。本数を増やせば加圧に要る電力も増えます。
どこまで確かめられているか
CU と DU の関係は Xue ら 2023(Irrigation and Drainage、スプリンクラー灌漑)です。噴霧栽培の栽培槽で、これらを測って公開した資料は見当たりません。小さな棚の本数を大きな棚へ移せるかは小さな装置の結果は大きくしても同じ?です。確かめかたは風洞とPIVで確かめるへ。
解説動画: Irrigation Design Tip - Sprinkler Head Layout/Ewing Outdoor Supply
形に合わせない: 動画は、いびつな形の区画にスプリンクラーを置くとき、形に沿って並べたくなるのが失敗の元だと言います。形に合わせると間隔が詰まったり伸びたりして、多く掛かる場所と足りない場所ができる——同じ棚で育ちが揃わないのと同じ形です。狙うのは形ではなく、一定の間隔の格子を載せることだと述べます。
間隔の決めかた: 間隔はノズルの届く距離に合わせて選びます。動画は決まった長さごとに輪を結んだ紐を使い、10・12・15・20・35フィートの数種類を持っておけば大体まかなえるとします。選び方は一番長い辺を割り切れる間隔を取ること——100フィートの辺なら10か20は合い、12は合わないという例で示します。
格子の張り方: 紐は一番長い辺に沿って、はみ出させたくない側から張り始めます。端の手前の輪まで進んだら直角に1輪ぶん内側へ入り、向きを返して平行な列を作る。これを幅いっぱいまで繰り返し、輪の位置ごとに印を立てて置き場所を決めます。出来上がるのは正方形か正三角形の、間隔のそろった格子です。
端に残る隙間: 格子を載せても、形がいびつなぶん端に隙間が残ります。動画はそこへ補いのノズルを足すよう言い、その付近は少し多めに掛かると認めたうえで、間隔を伸ばして埋めるほうが悪い——乾く場所ができ、運転時間が延びるからだと述べます。本数は、格子の目の数と端の補いで決まる形になります。