時間の見積もり

走る時間・休憩・現地の時間の配分。

ドライブの時間の見積もりは、走る時間・休憩の時間・現地で過ごす時間を別々に出し、最後に足し合わせる組み立てが崩れにくいです。地図アプリが示す所要時間は、渋滞が無い場合に近い値であることが多く、そのまま到着予定として使うと、現地で過ごせる時間が後ろから削られていきます。

走る時間の見積もりには、米国連邦道路庁が整理した「バッファ指数」という考え方が参考になります。平均の移動時間に対して、ほとんどの利用者がどれだけの余裕時間を上乗せしているかを示す指標で、平均20分の移動にバッファ指数40%なら8分を足し、合計28分を見込めば、たいていの場合は時間どおりに着くという整理です(2005年、米国連邦道路庁運用局の報告書)。地図アプリが示す所要時間も、このバッファ指数と同じ平均に近い値です。表示時間を到着予定にせず、着きたい時刻より手前に見積もった到着時刻を置いておくと、ずれた分を休憩や現地の時間から削らずに済みます。

休憩の時間も、見積もりに先に組み込みます。眠気を感じてから休むのでは遅く、30分の休憩に15分未満の仮眠か、コーヒー1杯程度(カフェイン約150mg)を組み合わせると眠気に効果的です(ラフバラ大学、1999年のレビュー)。片道1時間なら休憩を1回、2〜3時間なら2回を、出発前の時間の枠に先に入れておくと、現地に着いてから「休む時間が無い」と慌てずに済みます。

現地で過ごす時間は、分刻みで予定を組まないほうが満足につながります。レジャーの過ごし方を13の研究で調べた実験では、映画やコーヒーブレイクのような活動に開始・終了の決まった時刻を付けると、即興で過ごす場合より自由さが減り、仕事のように感じられ、期待や楽しさも下がりました。時刻を決めずに「午後は道の駅めぐり」のようなおおまかな枠で持っておくと、この下がり方は消えたと報告されています(2016年、Journal of Marketing Research)。道の駅めぐりや写真スポットを巡るのような寄り道は、分刻みの予定にせず、現地に着いてから選べる枠として置いておくのが向いています。

初めてのドライブでやりがちな失敗は、地図アプリの表示時間をそのまま到着予定にして休憩を見積もりに入れないこと、そして現地の過ごし方を分刻みで決めてしまうことです。車窓の景色をただ眺めるのような、時間を気にせず過ごせる項目を1つ持っておくと、見積もりがずれても調整がしやすくなります。

この節に出てくる図鑑の項目

出典