着氷性の雨
雨として降るもの
0℃より低温の雨です。気象庁『気象観測の手引き』はこの一行で定義し、落ちている間は液体のまま、当たった先で凍る雨として別に立てています。
どんな粒か(大きさ・色・透け方)
落ちている間は液体のままの雨粒です。気象庁『気象観測の手引き』は「0℃より低温の雨」と定義し、括弧で過冷却の雨と言い換えています。同書は別の章で、水が0℃以下でも凍らないでいる状態を過冷却と呼ぶと説明しています。粒の直径も透け方も普通の雨と変わらないので、落ちてくる姿だけでは見分けがつきません。空を見上げて分かる現象ではなく、当たった先の変化から名前がつく降水です。
見分けの決め手(はずむか・つぶれるか・音)
当たった先が凍るかどうかが決め手です。手引きは、この雨が地面や地物、飛行中の航空機に当たって着氷を起こすとし、その着氷を水と0℃の氷の混在と書いています。落ちる音は雨のままで、はずみもしません。取り違えの多い凍雨は落ちてくる時点ですでに固い氷の粒で、同書によれば堅い地面に当たるとはずみ、音をたてるほうです。音がしたならこちらではなく、当たっても音を立てないまま面が凍っていくのが着氷性の雨です。
どこで・どんな気温でできるか
地面近くだけが0℃を下回っている場面で降ります。手引きの雨氷の項は、過冷却した霧雨又は雨が0℃以下、又は0℃よりわずかに高い温度の地面や地物に当たって凍結したものと書いており、凍る側の温度まで条件に入っています。付着する物が過冷却でない場合は0℃以下であることも、同じ項の但し書きです。できあがった氷の姿はそちらが受け持ち、落ちてくる雨そのものは液体でいます。
気象庁の定義での境目
大気現象の表では「0℃より低温の雨」という一行だけが境目で、粒の大きさも降り方も条件に入りません。凍雨との線は凍る場所にあり、あちらは落下の途中で凍った透明の氷の粒、こちらは当たってから凍る液体です。着氷性の霧雨との線は粒の直径で、0.5mmがその境になります。同じ表の雨氷は、この雨が地物の上に作る氷のほうに与えられた名前です。