地球影
影として見えるもの
探す位置: 太陽と反対の側
地球そのものの影が、大気に映って見えます。日の出前と日の入り後、太陽と反対側の地平線から立ち上がる藍色の帯がそれで、太陽が沈むほど上端が高くなります。
どう見えるか
地平線に沿って横たわる、灰色がかった藍色の帯です。下ほど色が濃く、上へいくにつれて薄れ、境目はぼやけたまま空につながります。帯の上にはビーナスベルトの桃色が接していて、藍と桃が上下に二段という並びが、いちばん分かりやすい姿です。太陽が地平線の下へ下がるにつれて上端は静かにせり上がり、やがて色を失って夜の空に溶けます。
空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)
太陽と正反対の方角の、地平線ぎわを探します。沈んだ側に背を向けると対日点が正面の低い空にあり、帯はそこを中心に横へ長く広がります。対日点の高度は太陽が地平線の下にある角度と同じで、上端の高さは角度計で追えます。地平線や水平線まで見通せる開けた場所が要ります。国立天文台 暦計算室の区分では太陽高度マイナス6度までが市民薄明で、見分けやすいのはその間です。振り返って太陽の方を直接見ないようにします。
なぜそこに出るか
太陽が沈むと、低いところの大気には直射光が届かなくなります。光の届いている上空は空気の分子がそれを散らし、空の青と同じしくみで明るいまま残ります。届かない層は散らす光を持たないまま暗く沈み、これが地球そのものの落とす影です。横から見ているので、地平線に近いほど厚く、上へいくほど薄い帯として並びます。
似た現象との分け方
上に接する桃色はビーナスベルトで、藍色の側が地球影です。二つは上下でひと組なので、色の変わり目で呼び分けます。放射状の筋が伸びていれば薄明光線や反薄明光線の側で、こちらは筋を持たない一様な帯です。低い雲の帯と迷うときは、上端が水平にまっすぐ通っているか、雲のように凹凸を持つかを見ます。
出ているとき空に何があるか
空の低いところまで雲が無く、大気がよく澄んでいる状態です。低い雲や煙霧があれば、帯はそこで途切れて見えなくなります。太陽の側では同じころ、光が空気の長い層を通って夕焼け・朝焼けの赤みが残っています。その赤い光が反対側の高い空まで届いて桃色の帯になり、藍色の上へ重なります。薄い雲があれば、その底だけが染まります。