薄明光線

影として見えるもの

探す位置: 太陽の側

雲の切れ間から、光の筋が放射状に伸びます。英国気象局は、広がって見えても光線はほぼ平行で、遠近法が扇のように開いて見せていると説明しています。

どう見えるか

太陽を隠した雲から、明るい筋と暗い帯が交互に並んだ扇が下りてきます。WMO 国際雲図帳は、暗い筋を地平線付近の雲の影とし、太陽を隠す積雲や積乱雲から淡い青や白っぽい光の束が広がる姿を挙げています。筋の色は白から黄、橙まで幅があり、太陽が低いほど赤みを帯びます。筋の数も幅も雲の切れ目のかたち次第で、一本の帯から空をまたぐ幾筋もの扇まで開きがあります。

空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)

太陽の側、雲が太陽を隠している方角です。日の出の後と日の入りの前、太陽が低い時間帯がいちばん見やすいと英国気象局は挙げています。筋は太陽の位置から放射状に開くので、扇の要をたどれば隠れた太陽の方角が分かります。要の側はまぶしいので、扇の外側、筋が細く分かれているあたりから目で追います。雲から太陽が現れたら直接見ないよう、視線を外します。

なぜそこに出るか

空気中の粒が、光の道すじを照らし出すためです。英国気象局は、ちりや煙、乾いた粒子が日射を散らして筋を見せると説明しています。光線そのものは平行に進んでおり、遠近法で手前ほど広がって見えるだけです。暗い帯は光の当たっていない部分で、雲の影がそのまま空へ伸びた姿になります。散らす粒が無ければ道は見えないので、筋が見えること自体が空気に粒の浮かんだしるしです。

似た現象との分け方

雲から垂れる尾流雲と紛れますが、あちらは落ちる雨や雪の粒そのもので、灰色の房として雲底につながります。薄明光線は空気に散らされた光なので、筋の間から背景の空が透ける点で分かれます。根もとが雲底に接しているか、空の途中から始まっているかも手がかりになります。太陽と反対側で筋が一点に集まって見えるものは、反薄明光線です。

出ているとき空に何があるか

筋の根もとには、太陽を隠すだけの厚みを持った雲があります。WMO 国際雲図帳は積雲や積乱雲を挙げ、低い雲の層の切れ間を抜けた日射も同じ現象に数えています。空気の側には筋を光らせる粒が要り、わずかに濁った空のほうが筋の輪郭ははっきりします。雲がすき間なく覆えば光は抜けず、雲が無ければ影も出ないので、厚い雲と切れ間が同時にあることが要ります。