高気圧と低気圧の記号
記号と数字
「高」「低」の字は、点ではなく面につけた印です。閉じた等圧線に囲まれたところを指し、そばの数字が中心気圧、英語版の天気図では H と L が同じ役をつとめます。
何を表した線・記号か
周囲より気圧の高いところ、低いところを囲んだ面につける印です。気象庁『予報用語』は高気圧を「高さ(気圧)の同じ面で、周囲よりも気圧(高度)が高く、閉じた等圧線(等高度線)で囲まれたところ」と定義しており、記号が指しているのは点ではなく面です。日本語の天気図では「高」「低」の字、英語版ではH と Lを置き、字のそばに中心気圧の数字を添えます。囲んでいる輪は等圧線そのものです。
図のどこを見るか
字よりも先に、その下にある×を見ます。×が中心の位置で、字はどちらの種類かを言っているにすぎません。次にそばの数字を読むと、ヘクトパスカル(hPa)で表した中心気圧が分かります。低気圧なら閉じた輪の内側へ進むほど気圧が下がり、その行き着いた値が中心気圧です。等圧線の間隔が狭いほど、気圧の傾きは急になります。矢印が添えてあれば、移動の矢印と速度が中心の進む向きを受け持ちます。
読み違えやすいところ
「低」と台風の記号は別のものです。気象庁『予報用語』は台風を、北西太平洋にある熱帯低気圧のうち最大風速がおよそ毎秒17m以上になったものと定めており、天気図では低気圧の字ではなく台風の記号で示されます。数字の取り違えも起きやすいところで、字に添えた数字は中心気圧であって、等圧線に振られた値ではありません。字の大きさも勢力を表しません。同じ「低」でも囲む等圧線の本数と間隔が違えば、気圧の傾きは別ものです。
どの天気図に載っているか
地上を描いた天気図の全体に置かれます。気象庁のアジア太平洋域実況天気図(ASAS)も日本語の速報天気図も、高気圧と低気圧の中心を記号と中心気圧で示す点は同じで、違うのは字を H と L にするか「高」「低」にするかです。高層の図では等高度線が主役に代わり、同じ考え方が高度の高い低いへ移ります。新聞やテレビで見る天気図も、この約束をそのまま使っています。