移動の矢印と速度
記号と数字
矢印は中心が進んでいく向きを指します。添えた数字が速さで、英語版の天気図はノット、日本語版はkm/hと単位が書き分けられています。
何を表した線・記号か
低気圧や高気圧の中心が動いていく向きを示す矢印です。矢の根元が今の中心、先が進む方向にあたります。矢に添えた数字は移動の速さで、英語版はノット(kt)、日本語版はkm/hと単位が分かれています。動きが遅いときや向きが定まらないときには数字を置かず、語で示す約束です。矢印だけでは何が動くのかが決まらないので、高気圧と低気圧の記号と一組にして読みます。
図のどこを見るか
矢の根元が中心、先が向きという順に見ます。数字は矢のそばに置かれ、高気圧と低気圧の記号に添えた中心気圧とは別の値です。遅い動きには、数字ではなく語が入ります。気象庁『予報用語』は「ゆっくり(移動)」を速度が5ノット、9km/h以下で移動していること、「(ほとんど)停滞」を速度が5ノット以下で移動方向が明らかでないことと定めており、英語版ではSLWとALMOST STNRの略号が使われます。
読み違えやすいところ
この矢印は風向ではありません。風は風の矢羽根が受け持ち、そちらは風が吹いてくる方向へ棒が伸びるので、向きの約束が逆になります。単位の取り違えも起きます。1ノットは1.852km/hなので、同じ速さでも英語版と日本語版では数字の桁が変わって見え、20ノットはおよそ37km/hにあたります。速さから到達の時刻を割り出す読み方はしません。
どの天気図に載っているか
地上を描いた天気図に載ります。気象庁のアジア太平洋域実況天気図(ASAS)ではノット、日本語の速報天気図ではkm/hで書かれるため、同じ中心を見ていても図によって数字が変わります。中心だけでなく前線に矢印が添えられることもあり、寒冷前線のように動きの速い線ではその向きが手がかりになります。停滞を示す語が入っているときは、停滞前線と同じ状態を速さの側から言い直したものです。