寒冷前線
線と面
三角が並ぶ側へ進む前線です。気象庁『予報用語』の定義は「暖気団側へ移動する前線。通常、前線の通過後に気温が下がる」で、三角の頂点が向く先が進む向きにあたります。
何を表した線・記号か
寒気が暖気を押し返している境目です。気象庁『予報用語』の定義は「暖気団側へ移動する前線。通常、前線の通過後に気温が下がる」で、温暖前線とは押している気団が裏返しになります。断面では重い寒気が軽い暖気の下へ潜り込み、押し上げられた暖気が幅の狭い帯の中で立ち上がります。前線面の傾きは温暖前線より急で、雲が線の近くへ寄って立つのはこの傾きの差から来ています。
図のどこを見るか
三角が線のどちら側に付いているかを見ます。三角の並ぶ側が進む向きで、温帯低気圧の図では中心から南西へ延びる側に付くのが典型の並びです。雲の帯は温暖前線の側より幅が狭く、線のすぐ前後に寄って描かれます。前線面の傾きが急なぶん、地上に引かれた線と上空の前線面とのずれが小さいのもこの線の特徴です。線の折れ方や記号の数より、三角の頂点がどちらを指しているかが先の手がかりになります。
読み違えやすいところ
三角という形だけでは決まりません。同じ三角は閉塞前線にも停滞前線にも出るからで、分け目は付き方にあります。三角だけが片側にそろっていればこの線、半円と三角が同じ側へ交互に並べば閉塞前線、半円と三角が線の反対側に付いていれば停滞前線です。白黒の配信図では色が使えないので、色による見分けは初めから当てにできません。
どの天気図に載っているか
載る図は地上天気図です。日本周辺域の速報天気図でも、アジア太平洋域の実況天気図でも、低気圧の中心から南西へ延びる一本として引かれます。図には等圧線も重なっていて、線の位置で等圧線がくの字に折れる描かれ方が同時に読み取れます。過去の観測では、この線の付近に積乱雲が並び、その前面にアーチ雲が記録された例も報告されています。