副業から独立への線引き
続けるために
会社を辞める前に確かめておく条件
何の話?
独立は副業の延長ではなく、収入の柱を入れ替える決断です。会社員のうちは給与という土台の上で失敗できますが、辞めたあとは売上がゼロの月にも生活費と保険料が出ていきます。だからこそ勢いではなく、何が揃ったら踏み切るかを先に数字で置いておく話になります。
どうするか
副業の売上が12か月以上続けて生活費を超えているか、取引先が一社に偏っていないかをまず見ます。次に、給与から引かれていた分が自己負担へ移るため健康保険・年金への影響を試算します。そのうえで生活費の6〜12か月分を現金で確保し、契約と単価を書面で固めてから辞める順にします。
よくある場面
副業の収入が本業の手取りに並んだ月に辞めたくなるものですが、その売上が一社からの発注だけで立っているなら、それは独立ではなくその一社への依存です。細くても二社目、三社目をつくり、三か月ほど続いた実績を見てから会社へ伝える順にすると、退路が残ります。
つまずくところ
辞めた翌年は住民税と国民健康保険が前年の所得をもとに請求され、収入が落ちた年ほど重く感じます。住宅ローンや賃貸の審査も、会社員のうちのほうが通りやすいのが一般的です。入金が遅れる月の備えは入金サイクルと資金繰りと同じ考え方で、制度や金額は変わりうるため自治体や年金事務所で確認してください。
解説動画: 【学長が教える】失敗しない独立のための10条件【人生論】:(アニメ動画)第179回/両学長 リベラルアーツ大学
二年分の現金を持つ: 独立してよい状況を守りと攻めに分けて五つずつ挙げる。守りの一つ目は現金で、最低でも生活費の半年分、できれば二年分。独身で月20万・年240万の暮らしならおよそ500万円で、年に40万の赤字が出ても十年は持つ計算になる。一般の中小企業は三か月売上がゼロなら倒産するほどの現金しか持たないと言い添える。
税の知識は本一冊分: 二つ目は税金。所得税・住民税・個人事業税・消費税と国民健康保険を知らないまま辞めると支払いに追われる。ただし守りなので本一冊分で足りると割り切ってよい。知人は生活費・事業用・納税用の三口座で管理し、報酬30万が入ったら5万をすぐ納税用へ移していた。税の分は自分の金ではないという扱いにする。
逃げ場と生活の型: 三つ目は緊急避難先で、実家や兄弟姉妹、親友の家など本当に困ったとき助けてくれる場所を先に押さえておく。四つ目は生活力。朝に起きて日を浴び、夜に寝るという程度のことだが、休んでも代わりがいない以上、会社の強制力がある今ですら崩れている人は独立後もっと崩れると釘を刺す。
最初の売上を先に立てる: 五つ目は、最初の売上を得る前に辞めてしまうのが失敗の王道だという話。会社員のうちに月5万でも入っていれば客の需要があることと仕事をこなせることが両方確かめ済みで、あとは注ぐ時間と資金を増やせばよい。借金で資金を作ってから開業したいという相談には、やめておけと即答している。
攻めの条件と手放す力: 攻めはフォロワー・仲間・専門性・情熱・捨てる勇気の五つ。SNSは広告費をかけずに存在を知らせられる道具で、フォロワー1万人以上が一つの目安になる。仲間内で仕事が回るのでこっちに来なよと誘われる人は強いが、見知らぬ相手からの情報商材の誘いは別だと線を引く。客三人から各10万で月30万に届いた先は延長では伸びず、今の売上を手放して単価の高い仕事へ移る覚悟が要る。