無在庫転売

売り方の罠

在庫を持たずに先に売る売り方の危うさ

どんな手口?

商品を仕入れる前に出品し、注文が入ってから別の店で買って直接送らせる売り方です。自分は在庫を持たないので元手が小さく見えますが、実際には仕入れ先の在庫と価格に丸ごと依存します。売れた直後に品切れや値上がりが起きれば、自腹で高く買うか、取消すかしか道がありません。多くの販売サイトが規約で禁じており、アカウント停止の対象にもなります。

見分け方のサイン

「在庫を持たないから元手ゼロ」「リスクなしで始められる」という説明が入口になりがちです。手法を教える側が月額のツール代やサロン費を求めてくる、出品先の規約を聞くとばれなければ大丈夫と返る、届け先と請求先を分ける小細工をすすめられる。ここまで揃ったら、売り方そのものを疑ってください。

こうなったらどうするか

まず出品する場の規約を自分で読み、無在庫の可否を確かめます。禁じられていれば手を出さないのがいちばん安く済みます。すでに注文を受けて仕入れられないときは、早く正直に連絡して全額返金するのが被害を小さくします。仕入れ先の店から見ても迷惑行為にあたるため、繰り返さないことです。在庫を持って売る形なら中古品の転売の考え方が近くなります。

相談先

買った人との返金トラブルは、消費者ホットライン188と国民生活センターが入口になります。手法を教える側との高額な契約でもめたときは、クーリング・オフの可否も含めて188や法テラスへ。代金だけ取られたと感じるなら警察相談専用電話#9110もあります。規約や法令の扱いは変わりうるので、最新の案内で確かめてください。

解説動画: 【悪質転売】無在庫転売ヤーはただの犯罪者だった 無在庫転売は規約違反だけではなく個人情報保護法に違反している違法行為の可能性が高いという話/【時事ニュース】レビュアーゆうじ

届いたのはアンケート用紙: 大手の通販モールに出店する業者へ限定ステッカーを注文した男性の話から始まります。配達完了になった荷物を開けると、入っていたのは商品ではなくアンケート用紙と「商品到着まで今しばらくお待ちください」という文面だけでした。追跡番号の上ではそれが注文品の発送として処理されており、ここで男性が不審に思ったのが発端です。

差出人が知らない個人: 問い合わせると「手違いでアンケートを送った、商品は普通郵便で送っている」と返答があり、数日後にステッカー自体は届きました。ところが差出人は注文先の会社ではなく、まったく知らない個人。出品者が別の場所で買った品を自分の手元を通さず購入者へ直送させたと分かり、男性は無在庫転売だと気づきます。

規約違反で止まらない線: 話者は、一度自分で受け取ってから発送していれば規約違反どまりだと言います。手間や費用を省いて直送させると、購入者の個人情報を本人の同意なく第三者へ渡したことになる。あらかじめ同意を得ずに個人データを他者へ提供してはいけない、という第三者提供の制限に触れる可能性が高い、という読み解きです。

弁護士の指摘と業者の弁明: 記事の中で弁護士は、配送の専門業者でない相手に個人情報を渡すことが利用目的の範囲と言えるのかと指摘しています。業者側は「無在庫のつもりはない、問屋から直接送ることもある」と答えましたが、その送り主に確認すると問屋ではなくフリマアプリの個人で、送付先を指定されて送っただけでした。

相談できる公の窓口: 通報先はプラットフォームだけではない、というのが結びです。個人情報保護委員会の窓口は、一般的な質問、事業者への苦情の伝達、法に反すると思われる行為の情報受付、解決しない場合の助言やあっせんを扱い、受付は9時半から17時半。ただし話者自身、自分で調べた範囲で断定はできないと断っています。