「必ず稼げる」という表示
売り方の罠
断定的な収入表示が示す売り手の危うさ
どんな手口?
「誰でも必ず稼げる」「再現性は100%」のように、収入を保証する形で講座や商材を売る表示です。副業の成果は本人の時間と技術、相場と季節に左右されるので、結果を約束できる売り手はいません。景品表示法や特定商取引法では著しく優良・有利と誤認させる表示が問題になり、断定的な言い切りはその代表例です。
見分け方のサイン
収入額だけが大きく出ていて、何の仕事かが最後まで書かれていない。個人の感想ですという小さな断り書きで、大きな数字のほうを守っている。成功例の画面写真は並ぶのに平均や中央値は示されない。申し込みを急がせる本日限りの枠や、返金保証の条件が読めないことも、同じ設計の一部だと考えてください。
こうなったらどうするか
その場で決めないことが最大の防御になります。社名・所在地・責任者・返金条件の表示を探し、無ければ離れます。契約してしまったら、書面を受け取った日から数えるクーリング・オフの対象になる取引があるため、動くのは早いほど選択肢が多いです。同じ言い回しは情報商材や副業スクールの高額ローンでも使われます。
相談先
表示の問題は消費者庁と各地の消費生活センターが担当し、入口は消費者ホットライン188です。契約を取り消したいときは188と法テラス、だましの疑いが強ければ警察相談専用電話#9110も使えます。法令の要件や期間は改正されますので、執筆時点の理解として扱い、公的機関の最新案内で確認してください。
解説動画: 「景品表示法(景表法)」とは?概要・規制・違反事例を弁護士が解説【前編】/弁護士 西川 暢春 - 弁護士法人咲くやこの花法律事務所
景品表示法という二本柱: 弁護士の解説では、この法律は不当な広告の禁止と過大なおまけの禁止という二つのテーマでできている。消費者庁は消費者からの通報を受け付けており、ウェブサイトの表示も定期的に見ている。事実と違うと判断すれば、再発防止を命じる措置命令や課徴金の納付命令を出す権限がある。
実際より良く見せると優良誤認: 品質や内容を実際より著しく優良だと思わせる表示、事実に反して他社より優れていると見せる表示が、優良誤認として禁じられる。典型例に挙がるのは食べても痩せるサプリメントのような、裏づけのない言い切り。玄関用の虫よけ商品が、パッケージに書いた効果の根拠を示せずに措置命令を受けた事例も出てくる。
根拠資料は15日で出せるか: 肝は不実証広告規制という仕組み。嘘だと立証するのは行政の側ではない。効果や性能について根拠資料の提出を求められ、15日以内に出せなければ、その一点で優良誤認と判断される。出したとしても裏づけには不十分とされて措置命令に至った例があり、客観性のある資料を売り出す前に用意するしかないと説く。
期間限定と返金保証の実態: 取引条件を実際より有利に見せれば有利誤認になる。通常価格1000円のところ本日300円と書きながら、その通常価格で売った実態がない例。期間限定をうたいつつ1か月おきに同じ内容を繰り返した例。無条件に見える返金保証が承認や日数の条件つきだった例もある。抽選の当選確率を3%と表示して実際は0.33%だった事例は措置命令を受けた。
おまけと値引きの境目: もう一方の柱が景品の上限で、商店街などが共同で出す共同懸賞は30万円まで、購入者全員に配る総付景品は取引価格1000円未満なら200円までと決まっている。ただし値引きやキャッシュバックは景品でない。同じ商品をもう一つ渡すのも値引き扱いだが、別の商品なら景品になる、と線を引く。