士業の補助業務
資格・専門を活かす
有資格者の事務所を外から手伝う仕事
どんな仕事?
弁護士・税理士・社会保険労務士などの事務所から、資格がなくてもできる部分だけを切り出して引き受ける仕事です。書類の下書き、添付資料の収集、データ入力、期限の管理などが中心になります。資格者にしか認められない業務には踏み込めないため、どこまでが補助なのかを最初に確かめておく必要があります。
仕事の流れ
知り合いの士業や、事務所が出す業務委託の募集から入るのが一般的です。受注後は事務所の様式どおりに下書きを作り、必ず有資格者の確認を通してから外へ出します。扱う資料には顧客の個人情報や決算数値が含まれるので、秘密保持契約を結び、預かる範囲と返却の方法を書面にしてから着手します。
単価と収入の目安
作業の種類で単価は大きく動き、事務補助なら時給1,000〜1,800円ほど、専門知識が要る下書きは1件数千円からという形も見かけます。継続契約になれば読めますが、最初の数か月は細切れの単発が続きます。閑散期は仕事が途切れるため、収入は人によって大きく違います。
最初の1件までにやること
はじめに、自分ができる作業を資格の要らない範囲で言語化します。前職での書類作成や経理の経験があれば具体的に書き出し、士業向けの求人や委託募集を継続して見ます。紹介で回る分野でもあるので、守秘を守れると示せる材料が近道になります。着手前に業務委託契約の範囲を確認しておきます。
向かない人・つまずくところ
士業の業務には資格者しか行えないとされる範囲があり、線引きを誤れば事務所ごと巻き込みます。どこまで任せてよいかは依頼元の有資格者や各士業の会に確かめ、判断を求められても答えず返す姿勢が要ります。期限を一日落とすだけで取り返しがつかない案件も多く、締切の管理が苦手な人には重い仕事です。本業と顧客が重なるなら競業避止義務も先に確認を。
解説動画: 行政書士のお仕事をわかりやすく説明します/湯上裕盛 / 日本一真っすぐ走る行政書士
報酬を得て書類を作る: 行政書士の仕事は法律で決められた独占業務で、中身は報酬をもらって書類を作ること。作れるのは官公署に提出する書類、権利義務に関する書類、事実証明に関する書類の3種類と規定されている。依頼を受けて報酬つきでこれを作るのは、資格を持つ人以外はしてはいけない。
作れる書類3つの中身: 官公署に出す書類は、建設業の許可、産業廃棄物の収集運搬の許可、飲食店の営業許可など。権利義務に関する書類は遺産分割協議書・内容証明・遺言書・契約書。事実証明に関する書類は、会社のルールである定款や定款を変えるときの議事録、交通事故の調査書などを指す。
無資格の代行で捕まる: 給付金の手続きで、コンサルを名乗る業者が間に入って受け取った額の何十%かを抜くやり方が問題になり、逮捕の報道も出た。嘘の申請は論外として、給付金の申請書類を作ること自体が官公署に出す書類にあたるので、資格が無い人がやってはいけない、と釘を刺している。
士業ごとに場所が違う: 業際という線引きがあり、士業ごとに試合をするフィールドが決まっている。弁護士は裁判所、税理士は税務署、司法書士は法務局、社会保険労務士は労働局やハローワーク、行政書士はそれ以外。だから会社設立は最後の提出先が法務局で、行政書士は手を離して司法書士に渡す。
重なる場面もある: 酒の販売免許は酒税法がからむため提出先は税務署になるが、税理士の側の法律に書かれた範囲の外なので、行政書士でも客に代わって作り、提出できる。話し手はこれを、サッカー部が使っていない時間ならその場所でラグビーをやってもいいと言い表す。担当が「それ以外」である行政書士は守備範囲が広く、専門は人によってばらばらになる。