ITサポート・PCの困りごと

資格・専門を活かす

パソコンやネットの困りごとを直しに行く仕事

どんな仕事?

個人や小さな事務所を訪ね、動かないパソコンや繋がらない回線を見る仕事です。初期設定やデータ移行、無線の敷設、迷惑メールの対処まで内容は幅広く、資格そのものより説明のわかりやすさで選ばれます。電話やリモート接続だけで終わる依頼も増え、在宅と訪問を混ぜて受ける人が多い分野です。

仕事の流れ

依頼はまず症状の聞き取りから始まります。訪問前に機種といつから起きたかを聞き、道具と代替機をそろえます。現場では作業前にデータの控えを取るのが鉄則です。直った状態を目の前で確認してもらい、やったことを書面で残して終わります。追加の相談はその場で受けず、次の依頼として整理します。

単価と収入の目安

訪問1件で5,000〜12,000円ほど、時間制なら1時間3,000〜5,000円あたりの提示をよく見ます。移動が乗るので回れるのは1日2〜3件が現実です。指名が付くまで半年ほどかかることもあり、依頼数は住んでいる地域に左右されます。収入は人によって大きく違います。

最初の1件までにやること

まず身近な人の困りごとを数件引き受け、症状と対応を記録に残します。それがそのまま実績のつくり方の材料になります。募集は暮らしの手伝いを扱うマッチングや地域の掲示板にも出ます。壊してしまった場合に備え、引き受けない作業を先に伝える文面を決めてから動きます。

向かない人・つまずくところ

相手の私物データを預かる仕事なので、写真やメールが目に入る場面は避けられません。消えた原因を疑われることも起き、作業前の控えと同意だけが身を守ります。説明に時間がかかる相手も多く、見積もりの倍になることがあります。頼まれるままに広げると契約範囲外の追加作業になります。

解説動画: 実録!修理依頼の多かったパソコン不具合ランキングTOP10/パソコン修理屋の豆知識

依頼の半分は起動まわり: 20年以上続く修理店が、一定期間に受けた修理依頼を集計して順位にしている。1位はOSが起動しない(メーカーのロゴまでは出て、その先へ進まない)、2位は電源がつかない。この2つだけで依頼の5割近くを占め、2位単独でも5件に1件。あとは動作が重い、青い画面、異音、フリーズなどが続く。

電源がつかないは調査から: 電源ボタンを押しても画面に何も映らない状態で、客が最も驚く。集計期間ではACアダプター側の異常、本体に液体をこぼしてショートした例、バッテリーの劣化で電力が供給されない例などがあった。原因で直し方が変わるため原因の特定に時間がかかり、預かりが長くなる。この店は調査自体は無料なので、費用や期間が折り合わずキャンセルになればただ働きになる。

重い理由はほぼ一つだった: ネットが重い、OSやアプリの起動に時間がかかる、といった「動作が重い」は、この集計期間に限れば全件がハードディスク搭載機で、ディスクの稼働率が100%に張り付いた状態が原因だった。今のOSが求める性能にハードディスクが届かず、全力を出しても処理が追いつかない。SSDへの交換で解決することが多い。

サポート詐欺の持ち込み: 偽の警告画面を開いてしまい、パソコンが操作不能になったと思い込む手口。怪しいと気づいた段階で持ち込まれた分はブラウザを閉じるだけで済むので、次に出たときの対処を伝えて返す。画面の電話番号にかけて遠隔操作アプリを入れさせられた例では、やり取りの内容とインストール履歴からアプリを特定して削除する。手口を知っているだけで防げる確率が上がる。

客側の備えで結果が変わる: OS標準の暗号化が働いて回復キーを求める画面から進めなくなると、店だけでは戻せない。回復キーかアカウント情報を客が控えていないと、中身を諦めて初期化するしかなく、集計期間の該当者は全員どちらも控えていなかった。ノートの画面を角だけ持って開け閉めするのも危なく、1年2年と続けば蝶番に偏った力がかかってある日割れる。真ん中を少し開けて手を添える。