ネットショップ運営

売る・仕入れる

自分の店を構えて継続的に商品を売る

どんな仕事?

出品するたびに買い手を待つのではなく、自分の店を構えて商品を並べます。作ったものでも仕入れたものでも扱えますが、集客を自分で背負う点がフリマ形式との最大の違いです。誰も店の存在を知らないので、SNSや検索から人を連れてくる作業がずっとついて回ります。

仕事の流れ

開店の準備として、商品ページ、送料と支払い方法、返品の条件、特定商取引法に基づく表記をそろえます。注文が入ったら、確認の連絡、梱包、発送、追跡番号の案内という流れです。月額のかかる形と、売れたときだけ手数料が引かれる形があり、扱う量で有利な方が変わります。

単価と収入の目安

販売手数料は売上の3〜10%ほどが目安で、決済の手数料が別にかかることもあります。開店しても最初の数か月は注文がゼロという例が普通で、形になるまで半年以上は見ておくほうが安全です。広告に頼ると出ていくお金だけが増える時期もあります。これは執筆時点の相場感で、条件は場によって違います。

最初の1件までにやること

扱う商品を5〜10点に絞り、写真と説明を先に作ります。返品や送料の条件も、開ける前に文章にしておきます。次に少量の在庫か受注生産で開け、注文から発送までの流れを自分で一度通してみます。届け出が要るかは開業届の考え方や所管の案内で確かめ、表記の欄を空のまま公開しないようにしてください。

向かない人・つまずくところ

店を作った時点で満足してしまい、集客まで手が回らず閉じる例が多いです。連絡先などの表記が求められる場面があり、個人情報の扱いも自分の責任になります。返品やクレームの窓口もひとりで、本業中に届く問い合わせがたまります。売れない期間に耐えられるかが分かれ目です。

解説動画: 【弁護士解説】ネットショップやECサイト作成した人が忘れがちな「特定商取引法に基づく表記」についてわかりやすく解説!/SNS弁護士キタガワ【企業・インフルエンサーの親切な顧問弁護士】

ネットショップは通信販売: 特定商取引法は消費者トラブルを未然に防ぐ目的の法律で、訪問販売や電話勧誘販売など特定の取引を対象にしている。ネットショップやECサイトはこの中の「通信販売」にあたるため、店を開いたら特商法に基づく表記をサイト上に必ず入れることになっている。

なぜ売主の情報が要るのか: 特商法には誇大広告の禁止や無理に契約を結ばせることの禁止といったルールがあり、その一つが事業者が売主側の情報を明記する義務。ネットの店は目の前に建物がないぶん、誰がやっていて、トラブルのときちゃんと対処してもらえるのかが買い手には見えない。だから安心して買えるように情報を出させている。

抜けやすいのは自作サイト: ネットショップを作れるアプリの類は、表記を入れないと開設できない作りになっているものがあるので忘れにくい。危ないのは自分でホームページを作って売る場合で、書くべき事項が抜けたまま公開すると特商法違反になってしまう。

書く中身と、隠したいとき: 記載事項の一覧はあくまで一例で、それ以外を書いてはいけないという意味ではない。誰が責任者で、どんな店を、どこで、いくらで売っているか、トラブル時はどこへどう連絡するか——その元になる情報があればよい。個人でやっていて自宅の住所や電話番号を出したくない場合は一部を省略できるが、買い手から開示を求められたら速やかに出す条件がつく。省略できるものとできないものがあるので、詳しくは経済産業省の窓口に確認するのがよい。

罰則より効くもの: 表記を怠った場合の刑事罰は今のところない。ただし行政から注意を受けたり、業務ができないという処分を受けることがある。さらに買い手から不審に思われて悪い評判が立てば、結局は自分が損をする。売主としての義務なので、先に整えておく。