つや

外観

「つや」は、炊いた米粒の表面で光が反射する様子です。

言われていること

炊き上がりの写真や売り場の案内で、つやがあることが良い炊き上がりの印として置かれます。農林水産省も、つやがあることを好まれる特性として挙げています。家庭では蒸らす工程を終えて蓋を開けた瞬間の見た目を言い表す語として使われ、黄色くなったごはんとの対比でも持ち出されます。古いごはんは、つやが無いとも言われます。

測るとどうか

北海道立中央農業試験場は、官能評価に頼るしかなかった炊飯米の外観を機械で測る装置を作りました。少量炊飯装置と測定シャーレ、自動画像取り込み装置と画像解析ソフトを組み、平均輝度値(白さ)・つや面積値・つや強度値の三つを出します。大石ら 2020 は炊飯水のpHを振り、弱アルカリ性で炊いた飯は目視で光沢があり黄色みを帯びていたと書いています。

誰が・何を・どう測ったか

装置の報告は北海道立中央農業試験場 農産工学部の成果資料です。加水量・浸漬・洗米の有無・炊飯後の放置時間・照度が画像解析値へ与える影響を調べ、標準の測定手順を決めたとあります。大石ら 2020 は平成26年産茨城県産コシヒカリの無洗米150gを、pH 2.9〜8.4の水で炊き、色差計で測りました。光沢そのものは目視です。

だからどうする

見た目の言葉として読み、味の良し悪しには直結させません。売り場の写真のつやは、照明でも変わります。つやは粒の表面を覆う「おねば」による見え方だと、早川ら 2025 は補足しています。ほぐすまでの手順や、盛ってからの時間でも動きます。冷めたごはんでつやが落ちるのは老化(β化)が進むためで、炊き方だけの問題ではありません。

まだ分かっていないこと

画像解析の値と、人が答える「つやがある」の評価がどこまで一致するのかを示した比較は確認できていません。早川ら 2025 は外観の言葉を31語に整理しましたが、語ごとの強さを機械の値と結んだ表は見当たりません。家庭の炊飯器や鍋で、つやが時間とともにどう落ちるかを測った公開データも確認できていません。

出典

  1. 公的機関 北海道立中央農業試験場 農産工学部 農産品質科 炊飯米の白さ・つや自動測定装置
  2. 論文 大石恭子 ら(日本調理科学会誌 53巻2号)(2020) 米飯の物性および初期老化と炊飯液の pH との関係
  3. 論文 早川文代 ら(日本食品科学工学会誌 72巻6号)(2025) 米飯の官能評価用語体系の構築
  4. 公的機関 農林水産省 米の食味の理化学評価