they
超頻出
theyは、eyが多くの語で/iː/と読む(key, money, honey)のに対し、/eɪ/になる例外の語です。語源辞典Etymonlineによると、theyはもともと古ノルド語のþeirに由来し、1200年ごろに英語へ入って古英語の複数形hi・hieを置き換えました。日本語話者が「ゼイ」とzで置き換えがちな/ð/で始まる点にも注意が必要です。
なぜ規則外?
ey は多くの語で/iː/と読みます(key, money, honey)。they だけは /eɪ/ です。語源辞典 Etymonline によると、they はもともと古ノルド語の þeir に由来し、1200年ごろに英語へ入って古英語の複数形 hi・hie を置き換えました。hi・hie は he・him・her と発音が紛らわしくなっていたため、theや that・this と同じ th- で始まる北欧語由来の語形のほうが定着したとされています。ey が例外的な /eɪ/ になったのも、もとが英語本来の綴りの規則で作られた語ではないためです。
読み方
/ðeɪ/ ——「ゼイ」より th をはっきり発音するのがコツです。th は声を出す/ð/で、thereやtheir / they're、this・that と同じ仲間です。舌先を上下の前歯の間に軽く挟み、息を止めずに声を出すと /ð/ になり、歯ぐきの裏で舌をはじいて出す z の音とは調音の場所が違います。
使われ方
they / their / them / there はすべて /ð/ で始まるので、この音を1つ固めると一気に4語が正確になります。日本語話者が「ゼイ」「ゼア」と z で置き換えがちなところです。カナダ・マギル大学の音声学の博士論文(Kathleen Brannen, 2012)は、日本語話者とヨーロッパ系フランス語話者の学習者に共通して、/θ/・/ð/ を s・z に置き換える傾向があると報告しています。日本語の音の並びには /ð/ に近い音が無いため、聞こえや綴りの近さから「ゼイ」に寄ってしまうのは、他の言語の学習者にも見られる自然な誤りだとされています。
出典
- 資料・英語 Etymonline(Douglas Harper) they
- 論文・英語 Kathleen Brannen(マギル大学)(2012) The Perception and Production of Interdental Fricatives in Second Language Acquisition
解説動画: They're と There are を音で聞き分ける/サイモンのイキれる英語教室
They are と There are: They are は「彼らは〜である」、There are は「〜がある」で、意味はまったく違う。単数なら There is、複数なら There areという使い分けも確認している。それでも聞き分けが難しいのは、They are を They're と縮めると There are とほとんど同じ音になるためだと整理している。
文脈で見分ける限界: 島に人がいる場面を例に挙げ、They're people on the island も文としては成り立つが、「こちらの島にいるのは人間でございます」のような不自然な言い方になると説明する。だから普通は There are のほうだと絞り込めるが、この読み取りは中級以上向けで、慣れていないと使えないとしている。
音で聞き分けるコツ: つづりに戻って、they're には y があり、発音にも y のような音がわずかに混じる。対して there're は r が強く出ると対比している。所有の their はさらに、「ゼア」にあたる部分が2つより短い。いずれも差は小さいので、場数を踏んで訓練するしかないと締めている。