言われている数字図鑑 | オトモアグリ

言われている数字図鑑・収量と速度の説

種いもが1株から45個採れる?

種いもが1株から45個採れるというのは、条件を書いた記録が残る数字です。

判定

測って確かめられている

言われていること

「エアロポニックスなら種いもが1株から45個」「1m²で900個以上」という数字が、ジャガイモの増殖のしかたを紹介する記事でくり返されます。国際的な研究機関が広めた方式の値として引かれ、上限として報告された数字が、そのまま平均のように読まれます。葉物や果菜へ持ち出されると、収量が45〜75%増える?と同じ形になります。

測った人・対象・方法

Mateus-Rodriguez ら 2013(Am. J. Potato Res. 90:357)が、国際ポテトセンターの広めた噴霧方式について中南米で3年ぶんの生産記録を集め、慣行・半水耕・繊維セメント板方式と並べました。増殖率は最大で1対45、面積あたりは900個/m²超。小さな装置の結果は大きくしても同じ?の中では、規模が書かれた数少ない例です。

測った結果

慣行と直接比べたのは Çalışkan ら 2020(Potato Res. 64(1))で、3品種・株密度25〜200株/m²の4水準・2作。噴霧側は1株あたり19.85個(25株/m²)から13.20個(200株/m²)、重さは5.9〜9.3 kg/m²で慣行の約2倍でした。Rykaczewska 2016 は週1回・14〜15回の収穫で1株32.5〜36.0個と報告しています。

正しい言い方

言えるのはジャガイモの種いも1品目を、慣行の増殖と比べた範囲までです。45は上限で、密度を上げれば1株あたりは下がります——株間と栽培密度の話でもあります。品種でも動き、Mateus-Rodriguez ら 2014 では1株平均60.2個の品種がありました。同じ報告は繊維セメント板方式のほうが頑丈だとも書いています。

出典

  1. 論文・英語 Mateus-Rodriguez JR, de Haan S, Andrade-Piedra JL, Maldonado L, Hareau G, Barker I, Chuquillanqui C, Otazú V, Frisancho R, Bastos C, Pereira AS, Medeiros CA, Montesdeoca F, Benítez J(2013) Technical and Economic Analysis of Aeroponics and other Systems for Potato Mini-Tuber Production in Latin America
  2. 論文・英語 Mateus-Rodriguez JR, de Haan S, Rodríguez-Delfín A(2014) Genotype by Environment Effects on Potato Mini-Tuber Seed Production in an Aeroponics System
  3. 論文・英語 Çalışkan ME, Yavuz C, Yağız AK, Demirel U, Çalışkan S(2020) Comparison of Aeroponics and Conventional Potato Mini Tuber Production Systems at Different Plant Densities
  4. 論文・英語 Rykaczewska K(2016) The potato minituber production from microtubers in aeroponic culture