成分図鑑 | オトモマッスル

紫外線を反射・散乱させて防ぐ白色の物理的な成分

成分の働き

酸化チタンは、肌の表面で紫外線を反射・散乱させることで肌への到達を防ぐ「紫外線散乱剤」の代表的な成分です。紫外線吸収剤が分子の働きで紫外線のエネルギーを吸収するのに対し、酸化チタンは粒子として紫外線を散乱・反射し、一部を吸収して防ぎます。主に紫外線B波(UVB)を防ぐ力に優れるとされ、紫外線A波(UVA)への効果は酸化亜鉛に比べて限定的とされています。

酸化亜鉛
酸化亜鉛写真: Ondřej Mangl / Public domain

向く肌質

刺激を感じやすい敏感肌や、紫外線吸収剤が肌に合わない人に選ばれることが多い成分です。ただし白浮きしやすいため、色つきの下地と組み合わせたり、粒子を微細に加工したタイプを選んだりする工夫をする人もいます。

使い方

白い粉末状の成分のため、配合量が多いと肌の上で白く浮いて見えることがあり、これは酸化チタンを使った日やけ止めに共通する特徴です。粒子を微細に加工した製品では白浮きが目立ちにくくなっていますが、完全になくなるわけではありません。汗や水に強い処方にも使われやすく、屋外で長時間過ごす場面や運動時に選ばれる成分です。粒子が凝集すると再び白浮きして防御力も下がるため、分散を保つコーティングが施されることがあります。

注意点

紫外線吸収剤のような化学反応を起こさないため、比較的肌への刺激は少ないと考えられている成分です。ただし刺激がまったくないわけではなく、まれに赤みやかゆみを感じる人もいます。症状が続く場合は使用を中止し、皮膚科を受診してください。光を受けると活性酸素を生じうるため、粒子の表面をコーティングする処方があります。ナノ粒子は健全な皮膚では角層の表面にとどまるとされ、ヒトへの毒性を示す証拠はまだありませんが、長期のデータは不足しています。

出典

  1. 論文・英語 Stephany Mayumi Araki ほか(2025) New Perspectives on Titanium Dioxide and Zinc Oxide as Inorganic UV Filters: Advances, Safety, Challenges, and Environmental Considerations
  2. 論文・英語 Megha K. Trivedi ほか(2017) Titanium Dioxide in Sunscreen

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