姿勢とストレッチ

歌う前

息が深く入る体の形をつくる数分

どういうこと?

声は息で鳴るので、肋骨と横隔膜が動ける形かどうかで音量も安定も決まります。ソファに深く沈むと骨盤が後ろに倒れて肺の下のほうがふくらみません。かといって胸を張りすぎれば肩に力が入ります。歌う前に体をほどいておくと、同じ息の量で長いフレーズが持ちやすくなります。

どうするか

立つなら足は肩幅、体重は土踏まずの少し前へ。座るなら浅く腰かけて背もたれから離すのが基本です。首を左右にゆっくり各10秒倒し、肩を大きく回して5回、両手を組んで頭上に伸ばしたまま4拍吸って8拍で吐くを2セット。ここまでおよそ3分で終わります。

注意

反り腰は良い姿勢と勘違いされがちで、腰を反らせて顎が上がると喉が締まります。耳と肩とくるぶしが一直線になるあたりが目安です。画面の歌詞を追ううちに顎が前に出るのも同じ理由でよくありません。ストレッチは反動をつけず、痛気持ちいい手前で止めてください。

解説動画: 超一流ボイストレーナーが教える声が出やすくなるストレッチ方法【ボイストレーナー. 佐藤涼子】/情熱大陸 公式チャンネル

乾きをほどく舌回し: 緊張すると交感神経が高ぶって口の中が乾くので、まず唾液を出すための舌のストレッチから入る。空気をなめるように舌を回し、右回し3回・左回し3回。手も一緒に動かすと首や肩に力が入らないという利点があり、声を添えるとウォームアップも兼ねる。

ベロピンポン: 2つ目は「ベロピンポン」。舌をかなり強く押し出す動きで、やっている本人の下っ腹に力が入るのが触れば分かる、と実際に確かめさせる。びっくりした顔で行い、ここでも声を出しながらやって発声の準備につなげる。

大げさな口が要点: 3つ目は舌を十字に動かすもので、顎関節症の改善策にもなると紹介される。3種類に共通するのは表情筋を使って口を大きく開けること。必ずオーバーにやるよう念を押し、これだけで声が出やすくなり、体温も上がって温かくなると言う。

風船で喉の奥を開く: 後半は風船をふくらませるトレーニング。狙いは心肺機能を高めることに加え、風船の空気圧が喉の奥を開いたまま保たせる点にある。負荷がかかった状態で声帯が伸ばされ、外した直後は大きな声が出る。苦しければ回数を減らす——一気に長くやると具合が悪くなる。

短いフレーズで仕上げる: 慣れたら風船をくわえたまま、童謡のような短いフレーズを歌ってみる。圧がかかった状態で練習すると、外したあとは高い音も出しやすくなる。高音では上の歯が見えるように口を開き、鼻も少しふくらんでいるほうが出やすいと付け加えている。