力みに気づく

歌っている間

入れたつもりのない力を自分で見つける

どういうこと?

高い音や大きな声を出そうとすると首と顎と肩に力が入り、喉仏そのものが持ち上がります。本人には頑張っている手ごたえとして感じられるので気づきにくいのですが、声は硬くなり、音程は上ずるか届かなくなる方向へずれます。長く歌うほど差が開くのもやっかいなところです。

どうするか

歌いながら片手を喉仏に軽く添えると、高い音で上がっていくのが手のひらでわかります。1曲ごとに肩をすくめて一気に落とす動きを入れ、口の中だけ広げて息を吐きます。顎の下の柔らかい部分を指で押して板のように硬いなら力みのサインです。抜きすぎもよくないので声の支えは残します。歌いながら自分で気づけるようになるまでには、何回かのカラオケはかかります。

注意

力みを抜こうとして息まで弱めると、今度は声がぶら下がる方向へ音程が落ちます。脱力と息を抜くことは別です。スマホの内カメラで首すじを映すと分かりやすく、眉と額の力を先に抜くだけで喉が下りることもあります。前かがみも力みを呼ぶので姿勢とストレッチも見直しを。

解説動画: 【ボイトレ】喉締め声を1発で改善!正しくチェストボイスを出す方法【ボーカリスト】【ボイストレーニング】【カラオケ】/東本ボイストレーニング

喉が締まるまでの順序: 息の量が多すぎると声帯の振動が激しくなり、離れて裏返る。それを起こさないよう無意識に喉のまわりへ力を入れて外から押さえている——これが喉締めの正体だと説明する。原因は声帯の使い方だけでなく息の量側にもある、という順序で話が進む。

息は思うより少ない: 吐くほど横隔膜は元の位置へ戻ろうとするので、腹式呼吸で下げた横隔膜を吐くあいだも下げたまま保つ。お腹をへこませずに吐くのがコツで、椅子ならお尻へ体重を乗せるとやりやすい。使う息は最大を10として2〜3ほどで、たくさん吐いている感覚にはならない。

強く閉じた状態を体で知る: 持ち上がるか分からない重い荷物を持ち上げながら声を出そうとしても、たいてい出ない。このとき声帯は完全に閉じて息を通さない。歌のときの締めつけはここまで強くないが、ぴったり触れるだけが理想なので、少し余分な力が乗るだけで喉声になる。

「ふわぁ」で閉じ方をゆるめる: 下唇に上の歯を軽く重ね、隙間から息だけを流して「ふ」を出す。声は出ないので声帯は触れていない。その息の流れのまま途中で「わぁ」に変えると、開いた所から一瞬で閉じる動きになり、強く締める出し方をしにくい。まず3回、楽にできたら「あー」を伸ばす。

同じ状態を歌へ移す: 「ふわぁ」で出せたら息継ぎをして、同じ響きのまま「まぁ」に置き換え、さっきと同じ状態で出ているか確かめる。この感覚を覚え込ませてから曲で試す。息が増えると元へ戻るので、そこだけは見張り続ける。