マイクとの距離のとり方

歌っている間

いつのこと: 歌っている間

マイクとの距離のとり方は、声の大きさに合わせてマイクを動かすこと。

どういうこと?

マイクは近づくほど低音が持ち上がり、離すほど細い音になります。カーディオイドなど指向性のあるマイクで起きる近接効果で、全指向性では起きないと、マイクメーカーの解説にあります。点音源の音圧は、反射のない場なら距離が倍で約6dB下がります。距離を変えずに歌うと音量差がそのまま出るので、距離で調整できれば小さい声でも埋もれず、張るところも割れにくくなります。

どうするか

基本は口から握りこぶし1つぶん、5〜10cmあたりです。マイクメーカーの解説は声の強さで距離を3段に分け、静かな歌は約2.5cm以下、張るところは約15cm〜腕の長さとしています(舞台の目安)。サビで離し、ささやくところは寄せます。向きは口の正面へ。頭を振る曲はマイクも頭と一緒に動かす意識で。機材はマイクとの距離へ。

注意

口に密着させると息が直接あたって破裂音がボフッと入り、低音が強すぎて言葉が聞き取りにくくなるとマイクメーカーの解説にあります。低音の持ち上がりは、真正面へ吹き込まず少し横切るように歌うと和らぐと専門誌にあります。口から遠いほどハウリングまでの余裕は減り、スピーカーへ向けると起きるので、休むときは下へ向けて置きます。網の部分を手で包む持ち方も、音がこもって聞こえにくくなります。

出典

  1. 資料・英語 Eddy Bøgh Brixen/DPA Microphones(マイクメーカー) Proximity effect in microphones explained
  2. 資料・英語 Sam Inglis/Sound On Sound(2021) Proximity Effect
  3. 資料・英語 Bill Gibson/Shure(マイクメーカー)(2012) Vocal Miking Tips
  4. 公的機関・英語 R. Nave/ジョージア州立大学 HyperPhysics Potential Acoustic Gain
  5. 公的機関・英語 R. Nave/ジョージア州立大学 HyperPhysics Inverse Square Law

解説動画: 精密採点で高得点を取るマイクの使い方/よこ@精密採点72点⇒90点台練習法

近づけすぎるとこもる: 口をマイクに寄せるほど音は大きくなるが、近接効果で低い成分まで拾いすぎ、こもった声になる。動画では実際に距離を変えながら声を出し、近い位置ではくぐもって聞こえることを聞かせている。こもりは音程の判定にも響くので、近づけすぎないのが基本。

至近距離で歌える人の条件: マイクにくっつけて歌う人もいるが、それは共鳴や息の量を自分で調節できる水準の歌い手か、特殊なマイクを使っている場合だと説明する。カラオケの部屋に置いてあるマイクでは前提が違うため、そのまま真似しないほうがいい。

離しすぎても損をする: 逆に口から大きく離すと、相当声を張らないと音が入らない。動画では離した状態で声を出し、ほとんど拾われないことを実演している。声を張り上げる羽目になるだけなので、近づけすぎも離しすぎもせず距離感を意識するのが大事だとまとめている。

拾うのは正面だけ: マイクが音を拾うのはマイクが向いている正面方向で、横からの声はほとんど入らない。持ち方の癖でマイクが寝ていると、声は通っているのに入らない状態になる。自分の声がまっすぐ正面へ入る向きにすれば効率よく声を届けられ、採点でも無駄な失点を防げるとしている。