ハモリを入れる

人と歌う

主旋律に別の音を重ねて厚みを出す

何の話?

主旋律の上か下に、3度ほど離れた音を重ねることです。上に置くと華やかになり、下に置くと厚みと落ち着きが出ます。ぴたりと合えば二人の声が一本の太い音に聞こえ、少しでもずれると濁って耳につきます。合唱の経験がなくてもサビの数小節なら届きますが、耳だけでそろうまでには何度かの歌い直しが要ります。

どうするか

まず主旋律を声に出さずに追えるまで聴き込みます。サビ頭の音を相手に伸ばしてもらい、自分はそこから鍵盤で3つか4つ分高い音を探して同じ長さ伸ばします。どちらが合うかは伴奏の和音で変わるので、両方出して波打ちが消えるほうを採り、そこから旋律の動きへついていきます。通しでやらず、まずはサビ後半の4小節だけに絞ります。

つまずくところ

主より大きな声で重ねると、聴く側には外れているようにしか届きません。ハモリは主の半分ほどの音量が原則です。原曲にコーラスが入っている曲なら、それをなぞるのがいちばんの近道になります。耳だけで作った音は半音ぶんずれやすいので、半音の聞き分けで確かめておきます。

解説動画: 【ハモり練習】ハモリの仕組みを徹底解説【3度上・3度下でハモる】/タカハモ

ハモリの正体は度数の体感: カラオケでその場でハモれる人は何をしているのか、から話が始まる。ちゃんとハモれている人は度数の感覚、つまり主旋律から何個離れた音かを体感としてつかんでいる。ある音を主旋律とみなすと、それと響き合う音が浮かんできて、そのままハモリとして歌える。それだけでは分かりづらいとして、ここから原理の説明に入っていく。

度数は自分を1と数える: 音の距離は度で数えるが、自分自身を1と数えるのが引っかかりどころ。ドを起点にするとドとレで2度、ひとつ飛ばしたミでやっと3度になる。ふだんの感覚と数え方が違うので注意が必要だと念を押していた。1オクターブの中に音は7つという点も先に押さえておく。

3度が基本になる理由: 二つの音がきれいに響き合うには2個以上離れている必要がある。ドとレのように1個しか離れていない隣同士は音が近すぎて不協和音になる。一方でコードは基本的に3つ以上の音でできている。音が7つしかない中で隣り合わせを避けて三和音を作るには2個隣と3個隣を組み合わせるしかなく、2個隣、つまり3度の相手が多く現れる。だから3度ハモリが定番になる。

上にも下にも取れる: 響き合う音は主旋律の上側にも下側にもあるので、上ハモリと下ハモリのどちらも成り立つ。ただし実際に音を並べていくと全部がきっちり3度ではない。3度ハモリと呼びながら3度と4度を行き来しながら動いていて、ここは要注意だと念を押している。

ハマらないときの立て直し: 原理が分かっていれば、うまくハモれないときに3度ではなく4度かもしれないと当たりを付け直せるし、上が難しければ下ハモリに切り替えるという手も取れる。あとは曲ごとに、上ならこのあたり、下ならこのあたりと数をこなして探っていくのが練習になる。