スピーカーの位置

部屋と設備

立つ位置で変わる自分の声の聞こえ方

どういうもの?

部屋では天井や壁の高い場所に小型のスピーカーが数台、低音用の箱が座席の下や部屋の隅に置かれる作りが多く見られます。声も伴奏も同じ場所から出るので、立つ位置が数十センチ違うだけで返ってくる音の量が変わります。低い音ほど部屋にたまりやすく、隅に立つと自分の声がこもって聞こえます。

使い方・設定の目安

スピーカーの真正面と真下を外して、斜め前に一歩出ます。マイクの先はスピーカーと反対側へ向けるのが基本で、それだけでハウリングはかなり減ります。伴奏が大きいと張り上げてしまうので、まず伴奏を一段下げ、自分の声が半歩前に聞こえる位置で立ち止まります。

注意・トラブル

壁にぴたりと寄ると低音がふくらみ、自分の声だけ聞き取れなくなります。座ったままだと頭がスピーカーの高さから離れ、高い音が届きにくくなって音程も取りづらくなります。機器や配線の上に飲み物を置くのは故障と弁償のもとで、こぼした時点で歌える部屋ではなくなります。

解説動画: スピーカー台の正しい使い方とセッティングのコツ/創造の館 Technical Report

床や机へのベタ置きが最悪: 床にそのまま置くのはいちばん音を悪くする置き方だとされています。原因は定在波で、平行な面が向かい合っていればどこにでもできる現象。天井高が二・四メートルの部屋なら七十五ヘルツあたりに立ち、床にベタ置きしたときに最大になって低音が膨らみます。

低音側は高さの四分の一まで上げる: 定在波は床から離すほど小さくなるので、目安は天井高の四分の一。ふつうの部屋なら六十センチ以上持ち上げたいことになります。机の上でも同じ考え方で、机の高さ七十センチから四十センチ以上。ここまで上げると高音側が上がりすぎるため、上下を逆さにして置く形になります。

天板の反射が音に谷を作る: 机置きにはもう一つ弊害があり、耳へ直接届く音と天板で跳ね返った音が混ざります。高さを変えて測ると周波数特性に谷ができ、上げるほど谷は浅くなり低い側へずれていきました。位相が逆になる周波数で打ち消し合うためで、最低でも十五センチは離したいとしています。

高音側は目線と同じか上へ: 高音を受け持つユニットを耳の高さに合わせる話は有名ですが、耳は目より少し下にあるため、実際には見下ろす形になり音のイメージが目線より下へ広がります。舞台を上から見るようで不自然なので、目の高さかそれより上へ。ただし机の上は音像がもともと小さいので、下に見えても構わないとしています。

背を高くしたら倒れる前提で: 高い台は倒れて通路をふさぐのがいちばん困ります。滑り止めシートを敷けばがたつきが消え、地震でもずれ落ちにくい。高い場所には粘着する防振マット、大きなものはロープで壁とつなぎます。金属の台は叩くと響きますが、載せると足との摩擦で制振されて問題は出ません。